茅ヶ崎市職員採用と人事評価について
★今回、職員採用試験についてと人事評価について質問しようと思ったきっかけはいくつかあります。その中で、私が経験したことを述べさせていただきます。市民の方からご指摘があり、私は現状確認をし、市民の方からのご指摘には少し疑問も感じたので、その担当課に出向き「こうこうこんなご指摘がありましたがいかがですか」と聞きに行きましたところ、思ってもない対応で驚きました。こんな上司の下で働く職員はどんなに大変なのかと思いました。人事評価の納得性、公平性、客観性が疑われる出来事でした。
★茅ヶ崎市の職員採用試験は筆記試験なし、面接はすべて市の職員。最終採用は市長
一括質問で質問回数は7回。非常にデリケートな問題でもあるので質問はすべて事前に用意していました。議事録はまだですが、私の質問内容には事前に調べた事実を入れて質問しています。ご意見いただければ幸いです。とりあえずのアップです。議事録ができたら、また、取りまとめて再度アップします!!
2016.6.16 市議会一般質問 松島みき子1 明るい市政をめざして
1問目
明るい市政運営のためには、市民の皆様のために働く、市民にとっては「宝」である市の職員が、「やりがい」と「茅ヶ崎市の職員であることへの誇り」を持って元気に働いていただくことが不可欠です。そこで、今回は茅ヶ崎市の職員の「やりがい」と「職員であることへの誇り」の出発点である職員採用試験と人事評価について質問します。
(1)職員採用試験では、どのようにして公平・公正を担保しているのか。
茅ヶ崎市の職員採用試験は、いまの服部市長になってから採用方法を変更しました。平成18年に脱公務員試験宣言をして、今まで行っていた一般教養などの筆記試験を廃止し、エントリーシート提出と面接による選考に変更しました。エントリーシートとは、「書類選考の課題として提出を求められる採用書類」です。市のHPには茅ヶ崎市が求める人は「自分で考え実行できる人」やる気とコミュニケーション能力があり相手の立場で考えることができる人となっています。
採用方法を変更した平成18年度当時は、企業の景気も上向きな時期で一般企業に流れる優秀な人材を少しでも多く市に採用したいという意識があったと思います。しかし、その後のリーマンショックなどで景気がなかなか上向きとならない中での非正規労働、ブラック企業問題等が社会問題となっており福利厚生が厚く安定している職場として今は公務員は人気の的です。
一方、縁故採用問題などが他市では発生しています。一般企業であれば、社長が思うがままにその会社の方針に合う人物を採用しても何の問題もありませんが、地方公共団体では一般企業と違い、面接官の恣意的な採用は行ってはならず、地方公務員法の平等取扱の原則、任用の根本基準などの法律を遵守した公平・公正な採用をしなくては法律違反となります。
本市の職員確保のために、具体的にどのような方法で採用を行い、どのように公平・公正を保っているのか伺います。
(2)職員の人事評価における納得性、公平性、客観性について
明るい市政を実現していくには、職員の人材育成が不可欠ですが、職員を育成するためのツールである人事評価の納得性、公平性、客観性についてはどのように保たれているか伺います。
2問目
(1) 職員採用試験では、どのようにして公平・公正を担保しているのか。
先日、詳しく採用方法についてお聞きしました。人物重視の採用方法を継続し、第一次試験はエントリーシートによる書類選考、2次試験は職員課の若手職員による集団面接。3次試験では「適性検査」「性格検査」の一種であるSPI検査と総務部長、職員課長、職員課の人材育成担当3名による個人面接を行い、だいたいこの段階で応募者の半分ぐらいの100人から150人ぐらいに絞り込み、4次試験では両副市長、総務部長、職員課長で個人面接を行い、最終的には候補者を絞り込むするとお聞きしましたので、条例と照らし合わせて考えると最終的には採用試験において合格点以上を得た者の氏名及び得点を記載した採用候補者名簿を作成していると思われます。採用候補者名簿まで残っても辞退する方もおられるとも聞きました。地方公務員法によると「採用候補者名簿による職員の採用は、任命権者が、当該名簿に記載された者の中から行うものとする。」ということですので、任命権者である茅ヶ崎市長が最終判断をされて採用となっていると思われますが、採用は得点の上位から順番に採用していくのか、どのようになっているのかお尋ねいたします。また、受験者に対しての得点の公表などの情報公開はどのようになっているのか、改善の余地はないかについてもお聞きいたします。
(2)職員の人事評価における納得性、公平性、客観性についてについて
茅ヶ崎市職員の人材育成基本方針(改訂版)平成25年1月発行より3点を抜粋いたしまますと、
❶人事評価システムを導入し、新しい人事給与制度への改革を進めてきました。しかし、職員アンケートの結果を見ると、一定の成果は見られるものの、より職員の納得性を高めることが十分とは言えず、全体としては職員のやりがいにまでにつながっていないのが現状と言えます。
❷職員アンケートの現状分析等の中で人事評価制度への納得性が十分ではない
❸人事評価の制度は、職員の納得性が高くないと本来の機能が果たせません。
と職員の人事評価に対する納得性が低いことが何度も出ており、「職員アンケート等を適時実施し、職員の意見を踏まえたシステムの改善を行い、その上で制度のあり方を含めた検討を行います。」と職員アンケートの適時実施と職員意見をいれたシステム改善についても触れられています。職員アンケート実施状況とシステム改善の検討はどのようになっているのか伺います。
3問目
(1) 職員採用試験で誰が見ても明らかに公平・公正を担保できる最もわかりやすい方法は筆記試験です。筆記試験をして点数を公表し、上位から採用候補者名簿に載せ採用していく方法です。しかし、これではコミュニケーション能力等を判断することができず、様々な採用方法を各自治体が試行錯誤している状況だと思います。
いまの茅ヶ崎市の人物重視の採用基準では、面接官の恣意的な採用が増えるのではないかという疑問に対して公平・公正を担保できていると明確に回答するには厳しい状況であると言わざるを得ません。先ほどお答えいただきましたが、先ず受験者に対して試験結果の順位、得点の公表から行っていただきたいと思います。また、面接試験の採点基準についても市民に対する説明責任の観点から公表すべきだと思いますが、いかがですか?
(2)平成26年5月14日に公布された゜地方公務員法及び地方独立行政法人法の一部を改正する法律」の概要は、能力及び実績に基づく人事管理の徹底として職員採用、職員の昇任、職員の降任、職員の転任の任用の定義を明確化するとともに、職員の任用は、職員の人事評価その他の能力の実証に基づき行うものとする。ということでした。それに基づき、今年 平成28年4月1日に「茅ヶ崎市人事評価制度運用マニュアル」が出されたと理解しています。まだ出されたばかりなので検証については質問できませんが、内容は職員自身や上司が部下を評価する方法について書かれています。
他市においては昇級試験などの筆記試験を併用している自治体もあるようですが、茅ヶ崎市においては筆記試験ではないため上司の思惑や個人的感情を排除する等の評価の留意点についてはマニュアルに記載されていますが、このマニュアルに記載して研修をしていますというだけでは、納得性、公平性、客観性の担保は難しいと感じます。
今回の法改正では、「その他の能力の実証に基づき行う」とされています。実証とは、「事実によって証明すること。また,確実な証拠。」という意味ですので、どう実証するのかということ、また、市役所でありますので市民への説明責任も果たさなくてはならないと思いますが、いかがか伺います。
4問目
(1)職員採用試験についてですが、面接の採用基準については公表できないということですが、公表できなくても採点基準は明確であり、各受験者を採点した採点書類などは保管されているということでよろしいでしょうか?
また、第一次試験となるエントリーシートの事前課題については、昨年、平成27年6月事務ほかの課題は「地方分権改革が進展する中、茅ヶ崎市では中核市移行に向けた取り組みの中で保健所政令市移行の準備を進めています。また、社会情勢の変化に伴い総合計画基本構想の見直しも行われています。これらの状況を踏まえ、あなたはどのようなことに取り組んで市の問題解決またはサービス向上を図り、独自性を創出しますか。その際に生じる問題点等があれば、その解決策も教えてください。あなたが受験している職種の視点で茅ヶ崎市の職員として働いている姿をイメージして具体的に教えてください。」でした。
また、平成26年12月 獣医師・薬剤師の事前課題は、「茅ヶ崎市では、社会の変化に地域保健行政がより柔軟かつ機能的に対応できるよう保健所政令市への移行に向け準備を進めています。保険所政令市に移行することで、地域保健・公衆衛生に関する施策を総合的に推進できるほか、より自主的・自立的な市政の推進をはかることができます。こうした意義を踏まえ、平成29年4月開設予定の市保健所において、あなたが挑戦したいとこ、または実現したいことを教えてください。」となっており、両課題とも保健所政令市、中核市移行を前提とした中での職員としてのやる気を聞く設問となっています。
保健所政令市、中核市への移行は政治な問題であり賛否意見もあるなかで、課題として適切であったのでしょうか?
地方公務員法(平等取扱の原則)第十三条 のなかには、「政治的意見若しくは政治的所属関係によって差別されてはならない。」ともあります。これに抵触するのではないかと思いますがいかがか伺います。
5問目
(1) 職員採用試験についてリーフレットには市長のメッセージとして「最低限必要なのは3つだけ 茅ヶ崎市では、「やる気」と「コミュニケーション能力」があり、「相手(市民)の立場で物事を考えられること」ができる人材を求めています。」と載せていますが、私は「公平・公正」という視点が欠如しており問題だと思います。私は、市の職員として働くためには、地方自治法をしっかり勉強して倫理観を持ちつつ地方自治法を遵守していく姿勢が最も大切であると思います。いくら市民の要望だからと言っても法に照らし合わせればできないことはできないと市民に理解を求め、あるときには市民にとっては悪代官のように見えても「公平・公正」を守っていく職員であってほしいと思います。市民の一部が公共施設を建ててほしいと言えば、自治法で定められている効率的な財政運営よりも相手(市民)の立場で物事を考え、「やる気」と「コミュニケーション能力」で公共施設建設を実現していく、いまの茅ヶ崎市の問題につながっていると思います。地方自治法をしっかり勉強していて、地方自治法を遵守できる人を職員採用するような採用試験のあり方について検討していただきたいがいかがか伺います。
6問目
今回、職員採用試験についてと人事評価について質問しようと思ったきっかけはいくつかあります。その中で、私が経験したことを述べさせていただきます。市民の方からご指摘があり、私は現状確認をし、市民の方からのご指摘には少し疑問も感じたので、その担当課に出向き「こうこうこんなご指摘がありましたがいかがですか」と聞きに行きましたところ、思ってもない対応で驚きました。こんな上司の下で働く職員はどんなに大変なのかと思いました。人事評価の納得性、公平性、客観性が疑われる出来事でした。「部下が上司を定期的に評価する制度」を導入してうまく機能している企業があります。報復人事を防ぐために、完全に匿名で行う事や部下から上司への評価の結果は、さらにその上の直属上司のみが目を通し、評価を伝える。
「誹謗・中傷」に類する評価もあるので、「客観的にその人のためになりそうな意見」のみを選択して伝える。給与・賞与に直接連動はさせないが、「人事異動の際に、誰の下に誰をつけるか」には反映させる。等の工夫をして部下から上司の人事評価を行っているようです。職員の人事評価における納得性、公平性、客観性の向上につながると思います。部下から上司の人事評価をすることを検討していただきたいがいかがか伺います。
7問目
国会 総務委員会の議事録を読むと今回の地方公務員法の一部の法改正は志の高い首長のリーダーシップが発揮できるような裁量権を確保しつつ、首長の恣意的な人事を抑制する制度設計であることがわかります。首長の恣意的な人事を抑制するポイントが任用の定義と実証に基づいて行うということですので、❶人用の定義❷任用を行った実証は何か、つまり、どうしてその人を採用するのか、どうしてその職員を昇任するのか、どうして
その職員を降任するのか、どうしてその職員を転任するのかについての実証、すなわち理由の事実や確実な証拠を持って行い、それらを明確にしておいていただきたいがいかがか伺います。
2「この街」に住みつづけたいとなるために
人口減少社会に入ってきて、住宅雑誌を見ると「子育てしやすいまちはどこか?」「高齢者に優しいまちは?」等、実際の補助金を比較して掲載しています。たとえば、子どもの医療費助成制度だけではなく、妊婦健診公費負担の金額、市立幼稚園への就園奨励費以外に毎月の保護者補助金や入園補助金、出産子ども一時金などです。あるなし、また、その金額が比較掲載されています。そのような雑誌を多くみるようになりました。隣の藤沢市では幼児二人同乗用自転車購入費補助制度として安全基準を満たした幼児二人同乗用自転車の購入費や幼児用座席及び取付料の一部を補助する市独自の制度を創設しており好評だそうです。茅ヶ崎にはなぜないのか先日聞かれました。子育て中は専業主婦でいることができた時代とは違い、多くの子育て中の人は働いており公共施設を利用する時間がなかなか取れないので公共施設を建てるよりも、補助金などの直接的な市民サービスが好まれる時代になってきていると思います。補助金などの直接的な市民サービスの近隣市との違いは直面している市民の他には担当課が良くわかっているのではないかと思います。近隣市に比べて助成の少ない事業は小児医療費補助以外にもあると思いますので、○○に関する市民サービスを充実させたいが財政的に厳しいので実現が難しいと担当課が把握されていることはないか伺いたいと思います。
(2)国道134号線活性化は必要なのか
「国道134号沿線の活性化に関する有識者会議」については違法性が話題となりましたが、そもそも「国道134号沿線の活性化をしたい」という市長の意思に基づいて実施されてきたことですので、服部市長は国道134号沿線の活性化をめざしていということですが、私にはなぜ国道134号線を活性化しなくてはならないのか疑問です。先日、母と自宅から最も近い国道134号線の歩道を渡ろうとしたところ、青信号の間では渡り切ることができず、中央分離帯で母が止まってしまいました。この歩道の信号は押しボタン式になっていますので、歩道を渡る前にボタンを押さなくては信号が変わりませんので、ボタンを押さなくては誰かが車で信号は変わらず渡ことができなくなります。私は赤に変わった歩道の上で慌てて戻り、信号のボタンを押してまた、母がいる中央分離帯に戻り、とても怖い思いをしました。とても交通量が多い国道134号線ですが、現在は防砂林があり、住宅地と分離されており良好な住環境が保たれています。今でも交通量が多いこの国道134号線をどう活性化しようとお考えか市長に伺いたいと思います。
(3)「茅ヶ崎ゴルフ場」について
熊本地震が起こってから2か月がたちました。私が学生時代に過ごした市でもあり、妹家族が暮らしている市でもあり大変驚き嘆き心配し現在でも心配は続いています。被害にあって亡くなった方のご冥福をお祈りするとともにいつ来てもおかしくない大地震にしっかり備えなくてはならないと気持ちを新たにしました。
今回、何度も大きな地震が来たために耐震補強をしていても耐えられず崩壊した建物もあり、怖くて自宅に帰ることができず、広場と言う広場、空き地、公園、スーパーの広い駐車場などは寝泊まりする車でいっぱいになったそうです。今でも車でやテントで生活している方が多くて報道もされています。
「茅ヶ崎ゴルフ場」については、神奈川県が発表した事業提案の審査基準にはワールドラグビーやオリンピックに向けた宿泊施設の提案をした事業者には加算点数がつけられることになっています。「茅ヶ崎ゴルフ場」は、津波浸水想定では約半分ほどの面積まで浸水する場所であり、また、茅ヶ崎ゴルフ場の周りは県内最大の火災クラスター地域です。
建築基準法 第三十九条によれば 地方公共団体は、条例で、津波、高潮、出水等による危険の著しい区域を災害危険区域として指定することができる。
とされており、地方公共団体は、条例に基づき災害危険区域を指定し、建築物の建築の禁止あるいは制限を行うことが可能であり、リスク回避、予防策、指定による被害の軽減を目指すとされています。
私は茅ヶ崎ゴルフ場周辺の火災クラスター地域は災害危険区域と匹敵する危険性がある地域であると感じています。ここにもしもホテルなどの宿泊施設ができれば大地震の時の被害は増大すると思います。市長には前回の私の一般質問で「良好な住環境を乱す用途地域の変更には応じない。」という回答をいただきましたが、再度、県には「この地域は被害想定の大きさからすると災害危険区域と匹敵する危険性のある地域であるのでホテルなどの大型の宿泊施設はやめていただきたいと要望していただきたいがいかがか伺います。