ごみの有料化はちょっと待って!!

名古屋市は馬車の時代からごみは戸別収集

12月議会が終わって12/20から12/22まで環境厚生常任委員会で「ごみの減量化」をテーマに行政視察した。

行かないとわからない事、知り得ないことはある。名古屋市は戸別収集だとは知らずに有料化をせずに減量化に成功した先進市として視察対象にしたが、行ってみて初めて戸別収集をしている事を知った。名古屋ではごみの収集は戸別収集が当たり前なので、わざわざネットにも書かないので情報として出ていなかった。

一方、茅ヶ崎市は有料化の検討を進めている。そして、要望の多い戸別収集は費用がかかるので現状の財政状況では厳しいとの見方である。

つまり、戸別収集は行わず、ごみは有料化する方向。

名古屋市は指定収集袋を使用しているが、指定袋は市の収入にはならず、ごみ収集は無料。

指定袋収集でごみの減量化に成功し有料化の検討は廃止/名古屋市

ごみ袋は45ℓ10枚で200円~250円で事業者が販売しており市はかかわっていない。指定袋の仕様を公開して業者の自由販売に任せている。指定袋にすること等でゴミ4割減、埋め立て8割減を実現した。

 

名古屋市で聞いた話

  • 平成14年に埋め立て予定地だった藤前干潟がラムサール条約に登録された・・・埋め立て面積を半分にするなど計画変更をしたが最終的には埋め立てを取りやめ減量大作戦実行へ
  • 平成15年「自治体環境グランプリ」受賞・・ピンチをチャンスに変えた取り組みが評価
  • 平成22年生物多様性条約国際会議が開催される
  • 平成29年10月から「水銀に関する水俣条約」及び関連法令に対応するための蛍光管、水銀体温計等の分別回収を新たに実施➡回収した水銀の最終処分地は北海道へ委託。
  • ゴミ出し袋を指定袋にし、販売店にはレジ袋を有料化するように協力を求めた。➡レジ袋の収益をレジ袋有料化還元基金へ➡幼稚園、保育園の園庭の芝生化、緑のカーテン、ソーラー式LED照明灯などに使う等のイベントをしながら環境教育にもつなげている。
  • 古着、古布は市ではなく古着回収業者などが無償で店頭などでの対面回収しており市では回収していない。
  • 古紙は市民自主回収。地域団体による回収のみ。市は回収していない。➡集団回収、リサイクルステーション、それぞれへの助成強化をすることによる学区回収方式。
  • 可燃ごみ、不燃ごみ、ブラごみ、粗大ごみは戸別回収
  • 高齢化により要望が多い古紙の戸別収集もやりたいが費用の面でなかなか難しい課題。
  • 資源、ごみなどを合わせてかかわる職員の5割を委託にする予定で、現在新規採用を控えている。災害時対応を考えると現場を知っている職員が必要。
  • 容器包装プラスティックは容器包装リサイクル協会のルートにのせている。同じ素材でできているプラスティック製品(洗面器等)もこのルートにのせたいと特区申請をこの協会に行ったが断られたため、プラスティック製品は燃えるごみとして焼却している。
  • 焼却灰(燃えるゴミを燃やした後に出る灰)、茅ヶ崎市は溶融を委託しているが、名古屋市には溶融炉があり、焼却灰を溶融スラグ化している。ふつうの焼却炉は900度。溶融は1800度で行っている。➡溶融スラグはアスファルトの路面材等として利用している。
  • 若者に対してわかりやすい発信を工夫したり、スマートフォン用分別アプリなどのインフォメーションを実施している。
  • 食品ロスは日本全国で632万トン/年。そのうち名古屋市は7万トン/年と推定している。納期期限切れ、売り残り、定番をカットされたための廃棄、食べ残し、仕込みすぎ等の手つかず食品をフードドライブ活動で活用することでゴミ減量をしている。毎月10日間、公共施設で実施。セカンドハーベスト名古屋が実施している。
  • 食べ物に対しても30.10運動、等の啓発活動を行っている。
  • 「食べ残しゼロ協力店」活動で①少量メニューの提供②持ち帰り希望者への対応③30.10運動をお客様に呼び掛けるなどのうち1つでも協力してくれる飲食店には啓発資料の作成、提供、市のウェブサイトへの掲載をしている。
  • 「環境首都なごや」を目指している。
  • えび、かになどの珍しい生物がいる藤前干潟の保全が実現している。
  • ごみ非常事態宣言の時には「焼却灰の埋め立て地はあと2年しかない」➡あれから10年たった。取り組みを実施してきた結果、今同じ「埋め立て地はあと30~40年使える。」

民間でできることは民間へ任せることが大切ではないか

名古屋市で回収していない品目として

  1. 古紙
  2. 古着、古布 がある。

1品目回収を増やすとだいたい1品目につき7000万円かかると以前聞いている。2品目で約1億4000万円。すべて削減はできないとしても(例えば古紙の売値が安くなると助成が必要など)民間事業者の育成&税金の節約につながるのであれば市がやる必要はないかもしれない。

ひとまず名古屋の報告です。

市立病院の別棟建設9000万円追加

市立病院別棟建設 約10億円+0.9億円

茅ヶ崎市立病院は第2次救急を使命とする病院である。検診事業(人間ドック)は受診者が減少している。これを今後どうするのか、今よりもサービスを良くして充実させて収益をあげていくのか、廃止するのかを判断すべきであり、単にスペースが足りないからと別棟を建築することにはこれまでも反対してきた。

旧市立病院の基礎があることを見落としていた

今回補正で追加された9000万円は、旧市立病院の基礎の除去費用。工事が始まってから基礎があることがわかり、見落としがわかった。

現在の病院は平成12年竣工であり、資料も添付していたが、市、事業者双方が見落としたことにより積算ミスのための補正9000万円。

土壌調査の際に指摘もあったが見落した

一般住宅でも建てる前に土壌調査を行う。今回も土壌調査を行いその結果、旧市立病院の基礎が残っている可能性が指摘されていたが、これも見落としていた。

この議案第122号平成29年度茅ヶ崎市病院事業会計補正予算第2号に反対した。反対は松島1名。賛成多数で可決された。現在、茅ヶ崎市立病院建設工事は進行中。

地域医療センター再整備事業6億5700万円に異議あり!!

12月議会に議案第121号 平成29年茅ヶ崎市一般会計補正予算第9号が提出されました。この議案は限度額を6億5700万円と定め、現在、市立病院横にある休日急患センターをジャスコ北側の市有地に整備するものです。

建物を建てる計画なのになぜ、医師会と随意契約するのか?

今回の建築手法は今までとは大きく異なります。従来であれば、市有地に市が建築して、医師会、歯科医師会が専有面積等によって按分した金額を負担して支払う方法をとってきたと思います。しかし、今回は、医師会が茅ヶ崎市の土地に建物を建てて、建てた後に市が専用面積比率などにより計算した金額を支払うこととなっています。

地方自治法施行令第167条の2第1項第1号から第9号には随意契約できる場合の定義があります。

休日急患センターを運営する業務についてはその法令第2号 性質又は目的が競争入札に適しないものをするときにあたると考えます。しかし、今回は運営ではなく、地域医療センター再整備事業であり、建物を建てるハード整備事業であり、今回、医師会と随意契約をすることについては「随意契約できる場合の定義」のどれにあたるのか納得できません。

環境厚生常任委員会の質疑中に「坪単価45万円で、市が整備するよりも安い価格でできる。」ことがあげられましたが、地方自治法施行令第167条の2第1項第7号 時価に比して著しく有利な価格で契約することができる見込みのある時に当てはまるという見解は難しいと考えます。

休日急患センターは緊急対応できる病院とともにあるべき

休日急患センターを第2次救急を使命とする市立病院から移すことには反対です。

約20年前、娘を風邪だと思い休日急患センターを受診したところ、急性虫垂炎だとわかりすぐ隣の市立病院へストレッチャーで移動し緊急手術をして命を取り留めました。あと少しでも遅れたら命が危なかったと医師に言われました。まれなケースですが、このようなことが二度とないとは言い切れません。休日急患センターは市立病院内か隣接地にあるべきです。(移転すると市立病院まで約2キロ、車で約7分となる)採算性が低く年々受ける人が少なくなっている人間ドックをやめれば人間ドッグの場所、人員を本来の市立病院の使命である第2次救急医療に回すことが出来、新たな場所を確保する必要もなくなることは再三にわたり議会等で発言してきています。

乳幼児健診などを行う予定で計画されたが、建物ができても母子保健事業は行わない

地域医療センター再整備計画を立てた当初は検診事業を新しくできる地域医療センターで行う予定でしたが、保健所政令市となったため今回新設されても検診事業は、現在の保健所で行います。

※保健所政令市となってから乳幼児健診などは保健所で行われています。しかし、駐車場もなく老朽化している保健所は市庁舎からも離れているので雨の日などは特に乳幼児を連れて行くのは大変であり、苦情が多い状況です。ジャスコ隣にできる地域医療センターで乳幼児健診などが実施されると利便性が向上しますが、新築されてもそこでは行わない予定です。

計画当時と業務内容の範囲が変化しているにもかかわらず計画の見直しが無いままの建設には問題がある

乳幼児検診などの母子保健業務を市立病院向かいの休日急患センターの2階やもとの市役所の1階など狭い場所で今まで実施してきました。新しく地域医療センターができれば便利になると説明してきました。しかし、保健所政令市となったことで計画が変わったのに地域医療センター再整備計画は見直しを行わないままの建設となります。市民への説明と計画の見直しが必要であると思います。
以上の理由から
この議案には反対しました。反対したのは松島1人だけで、賛成多数で可決されました。

PFI事業なのに指定管理者として指定することの危険

柳島スポーツ公園の事です。茅ヶ崎市初、唯一(2017年現在)のFPI事業(民間の資金で施設整備をして、一定期間(今回は20年契約)の運営費と整備費をその間、分割で払う)です。

完成予定図(市HPより)2018年3月完成予定

契約金 約75億円には契約期間中の修繕費は含まれている

用地取得費、委託費で約23億円、PFI事業契約総額 約75億円(分割払い)で総額 約98億円。PFI事業費には契約期間20年間の補修費が含まれている。

国税庁/施設の大規模修繕は指定管理者の業務範囲外であり支出は認められない

公共施設を市が管理するのではなく、管理する団体を募集して審査し、その団体を指定管理者として議会で審議して指定するのが指定管理者制度。茅ヶ崎市ではほとんどの公共施設の指定管理者は外郭団体である財団、まちづくり協議会などが入っており株式会社が入っているのは温水プール等まだ少数。

指定管理者の業務範囲は施設の管理運営で、日常的な管理以外の大型修繕、補修費は業務範囲には含まれない。

多くの施設を一般の株式会社が指定管理者としている他市において、指定管理者が担当する公共施設の修繕を株式会社の費用で行った場合、この修繕費はサービスであり適切な支出とは認められないということが国税庁により指摘されている例がある。株式会社には国税が入るので指摘がされた。つまり、指定管理者は軽微な日常的な修繕以外の修繕をすることは税法上、適切ではなく、できない。

柳島スポーツ公園補修費を市が払う間違いが起こる可能性がある

 

柳島スポーツ公園事業は将来にわたる運営、20年間の大型修繕などの維持管理業務を含む契約であり、将来的な大型修繕費用も契約に含まれている。PFI事業者を指定管理者として指定することは違法ではないが、多くの自治体ではそのようなことも考慮して指定管理者として指定せずにPFI事業の中で運用していると聞いている。

議案第112号指定管理者の指定には反対した

今後20年の間には職員や議員も入れ替わり、修繕費についてはわかりにくくいため補正予算などで柳島スポーツ公園の補修費が支出される危惧が残る。

9月議会で議案「茅ヶ崎市都市公園条例及び茅ヶ崎市体育施設条例の一部を改正する条例」において、「指定管理者の指定に関する特例」が加えられ可決され、柳島スポーツ公園のPFI事業者が自動的に指定管理者になることになった。しかし、修繕費については他の指定管理者とは大きく異なるので、修繕費について条例のどこかに明記しておくべきであり、この条例には不足があるので反対した

賛成多数で可決された。反対は松島と共産党(沼上、中野)の3名。

12月議会もいろいろありました。茅ヶ崎市の将来のために少しずつアップしていこうと思います。

 

平成28年度決算に反対した理由

12月議会が昨日、終了しました。平成28年度茅ヶ崎市立病院事業会計決算の認定については反対しました。

1年で約10億5千万円の純損失 累積赤字は39億2千万円

茅ヶ崎市立病院の平成28年度決算は、一般会計から茅ヶ崎市立病院への繰入金は9.4億円、28年度純損失は約10.5億円、茅ヶ崎市立病院の27年度までの累積赤字は約28億7千万円なので28年度末の累積赤字は約39億2千万円となりました。

病院の管理体制の不備が誘因となった医薬品紛失事件

また、平成28年度には約1億400万円の医薬品紛失事件が発生しました。12月11日、横浜地裁で行われたこの事件の判決を傍聴しました。裁判官より「病院の管理体制の不備が誘因となった。」と、はっきり述べられました。今回の茅ヶ崎市立病院職員による医薬品窃盗事件は、一職員の単なる横領事件ではなく市立病院の管理体制が問われる問題だとも言えます。

管理職として不作為、つまりトップとしてなすべきことを怠ったことによる善管注意義務違反が問われるケースであると考えます。

平成28年度決算の純損失 約10億5千万円には納得できません。

別棟建設には反対

また、このような財政状況の中、別棟建設を平成28年度も進めており支出している。以上の理由から。認定第7号 平成28年度茅ヶ崎市立病院事業会計決算の認定については反対した。

賛成多数で可決された

反対は松島1人だけ。

茅ヶ崎市立病院職員の医薬品窃盗事件の判決

懲役2年6月、執行猶予4年の判決

12月11日13時15分から横浜地裁で行われ傍聴した。

<判決>並松浩二裁判官

  • 4月6日~13日に医薬品 約150万円、14日に約54万円を転売する目的で着服した事に対する判決である。
  • 時価合計 約203万円
  • 6回にわたり犯行を行った。
  • 仕事上の不満から資金をためて退職しようと昨年8月ごろから医薬品を持ちだして売却しており、常習的で悪質である。
  • 病院の管理体制の不備が誘因となったとしても、それに乗じて自己の利益を図った身勝手な動機に酌量の余地はない。
  • しかしながら
    • ①余罪も含め被害の総額の賠償金として市に1億630万円あまりを支払っている。
    • ②市に対して4回も反省文を送っている。
    • ③前科の前歴がない。
    • ④両親が同居しており監護が期待できる。
    • ⑤懲戒免職処分をすでに受けており、一定の社会的制裁を受けている。
  • 以上の5つが執行猶予がついた理由であると説明があった。
  • この判決は2週間、申し立てがなければ確定する。有罪判決である。

 不起訴にもかかわらず紛失した医薬品の被害総額を支払ったことが執行猶予がついた理由のトップにあげられた

市立病院の通帳

8月7日に926万円、11月14日に9704万5826円、合計1億630万5826円を弁護士を通じて振り込んでいる。

前回の第4回公判11月22日11時からは証人尋問や被告本人の陳述などが行われた。

  • 父親の退職金、母親の預金、祖母の遺産相続金等を弁済にあてた。
  • 2016年8月末から犯行を始めた。
  • 市立病院から提出された医薬品の不自然な払い出しリスト(紛失した日と薬のリスト)には、出勤していない日、一日では持ちきれない日があったが、2回目に納得した。
  • 市とは6回面談した。2回は賠償の話。4回はその他もろもろの話。
  • 市立病院に4回、謝罪文を送った。
  • 更生してアルバイトを始めた。再犯はしません。薬剤師にはポイント制があり、そのポイントをあげるために勉強を始めた。
  • 懲戒免職時に市に呼び出された。その時に服部市長に「市立病院に最初に勤めた時の気持ちを忘れずに今後も他で頑張ってください。」と言われた。

※11月22日は議会全員協議のため傍聴には行けず、傍聴した方複数から聞き取りました。

市民にとって疑義があれば市は説明責任があるはず

  • 判決前に市立病院の医薬品紛失額のすべてを弁済したのは、刑が軽くなるため、執行猶予がつくようにするための作戦ではないか?➡全額弁済するのは不満だったのではないか?➡だから公判でわざわざ「出勤していない日、1日では持ち出しきれない日があったが、2回目に納得した。」と発言したのではないか?
  • なぜ1回目の市との交渉では不満だったのに2回目に納得し支払ったのか、理由は言ってなかった。➡市と被告との間で何らかの取引があった可能性はないのか?
  • 「病院の管理体制の不備」、「仕事上の不満」が裁判の判決に述べられたことは大きい。市として、改善のために市立病院全職員へアンケートなどを実施して結果を公表すべきではないか。(実施しないと回答しているが)

被告が盗んでない分も弁償している可能性

不満だったが、刑が軽くなるために紛失額すべてを弁済した可能性は拭い去れない。管理体制の不備は裁判でも指摘されたが、他からの声も聞こえてきている。

約1億400万円については不起訴

以前、市からも発表された。

  • 不正転売で約6100万円の収益を得たとして組織販売処罰法違反(犯罪収益等隠蔽)容疑でも追起訴されたが、不起訴となった。(毎日新聞より引用12/12)

神奈川新聞について質問

12月12日の記事中「1億630万円、すべて自身の犯行によるものと認めていた。」と、書かれていたが、これはどこを根拠に書かれたものか?➡(神奈川新聞茅ヶ崎担当記者) 担当ではないのでよくわからないが、法廷で出たものだと思う、(私)今回、傍聴したがそのようなことは一切言っていなかった。また、前回は傍聴へ行けなかったが、傍聴した複数の方からはそのようなことは聞いていない。(神奈川新聞茅ヶ崎担当の記者) 茅ヶ崎市を取材して書いたのではないか?と思う。自主的弁済だと聞いている。

※本日、全員協議会で説明があるので市に質問します。

約1億400万円についてはお金は戻ってきたが、闇の中へ

被告が着服して転売した横領事件の判決は約203万円。「被害額のすべてが戻ってきたのだから、これでクリアーだ。」と行政側は考えているかもしれないが、市民がこれで納得することは難しいと感じている。

市立病院の経営体制のあり方を含め、議論する必要があると思う。

今回の茅ヶ崎市立病院職員による医薬品窃盗事件は、一職員の単なる横領事件ではなく市立病院の経営自体を大きく揺るがす問題だととらえている

茅ヶ崎市立病院の平成28年度決算は、一般会計から茅ヶ崎市立病院への繰入金は9.4億円、28年度純損失は約10.5億円(―紛失した医薬品費 約1億400万円はこの中に含まれていない)。茅ヶ崎市立病院の27年度までの累積赤字は約28億7千万円なので28年度末の累積赤字は約39億2千万円。

※平成28年度茅ヶ崎市一般会計歳入合計は約735億円。この中には市債 約59億円と繰入金1.5億円がふくまれており、単年度収支は黒字であるが、将来への負担は28年度だけで約33億円、増加した。

 

 

市長とバトルの今日の一般質問

聞き取り調査、事実に基づいた質問です。

一般質問の発言回数7回すべてを使いきった後、服部市長答弁で「7問目の質問の中で、根拠のない発言には納得がいかない。」という答弁があった。

根拠は決算の数字です。

発言の根拠は決算の数字で、数字から見えてくるものをしっかりとらえることが大切。

 

以下、質問全文です。

松島幹子一般質問2017/12/1

1問目

  • 広域避難場所及び避難場所について

(1)今回の広域避難場所の見直しのポイントと課題について

家の近くに公園がない、緑がない、自治会によっては防災倉庫を設置する場所もなく自分たちで借地料を支払って防災倉庫を設置している地域もあります。緑がないということは未来がないということでもあります。木々は普段の生活では小鳥や涼しい風を運び、気持ちの豊かさ、心の安定、子育て支援等様々な恩恵を与えてくれます。そして火災時には1本の木であっても火災の延焼を食い止めて逃げる時間を与えてくれます。茅ヶ崎市は、農村漁村として始まり、そこに別荘文化が入って緑の多い豊かな自然の中で音楽家など多くの著名人を輩出してきました。しかし、見る影もなくなってきている。別荘は無くなり、家が建て込み、広域避難場所の確保さえ難しくなっています。緑の減少と共に住んでいる人にも以前のような茅ヶ崎らしいゆとり等が無くなり街全体が変わってきているような感じさえします。大型公共施設、ハコモノを建設するよりも近くの緑の場所を確保していってほしいという市民の声は届かず、県下最大の火災クラスター地域は、ますます深刻さを増すばかりだと実感しています。今回の見直しでは様々な課題が指摘されましたが、市としてどのように受け止め改善していくのか見直しのポイントと課題についてうかがいます。

 

(2)想定される避難場所の課題について

先日、自治会の防災訓練があり参加しました。今回は自治会の班長として参加したので特に感じたことがありました。私の自治会には11組の組があり、その組の下に5~6ぐらいの班があります。私は班長で、私の班は11世帯あります。そして11世帯の中で防災訓練に参加したのは私と民生委員さんの2名でした。さらに都合が悪くて参加していない班長さん、組長さんも多くいました。しかし、訓練会場の小学校では対象地域からの参加者で体育館はいっぱいでした。本当の災害時になればこの広さではとても生活できない、避難生活を送るためには広さが全く足りないという事を痛切に感じました。

想定される避難場所の課題について、どのようにとらえて改善していこうとしているのか伺います。

2 記者会見室について

  • 現状について

時々、市長が記者会見をしている映像を観ることがあります。しかし、この場所がどこなのか、どのような規則で運営しているのかについては、ほとんど知られていないと思います。この記者会見室はどこにあり、どのような規則で運営されているのか、記者と言っても新聞、週刊誌、ネットニュースなど様々な記者がいらっしゃると思いますが、どのような記者の方を対象にしているのか等、現状について伺います。

 

  • 情報発信力の強化に向けて

他市では、市長以外にも議員が定例記者会見を開いて、記者が1人も来ず、ニュースにならなくとも毎回頑張っている議員が居るということも聞いています。議員は非常勤特別職の公務員でありますので、記者会見室が空いていれば使用する権利が与えられても良いのではないかと考えます。茅ヶ崎市の情報発信力を高め、市政への関心を高めるためにはいまある記者会見室の有効な活用方法を検討すべきだと思いますが、いかがか伺います。

 

3 市立病院医薬品窃盗事件について

  • これまでの経過について

11月22日の全員協議会において、あらかじめ配布された資料には記載されてなかった情報である、被告の元薬剤師が、起訴された200万円以外の不起訴分の約1億400万円を含む合計約1億630万円を11月14日までに弁済したということが突然に発表され大変驚きました。事件の経過について、今回、この件について初めて聞く方をいらっしゃると思いますので時系列でご説明下さい。

  • 裁判の現状について

業務上横領事件として刑事裁判が横浜地方裁判所で行われています。裁判の経過と今後の見通しについて伺います。

  • これからの対応について

11月22日に開かれた第4回公判は関心が高く、横浜地裁には十数名の市民の方々も傍聴されていたたようだと聞いています。傍聴された方の数名にお話しを伺うことができました。被告である元薬剤師は多くの事を供述されたと聞きました。その供述はどのようなことがポイントだったか、市としてこれからどのようにしなくてはならないとお考えかについて伺います。

 

 

2問目

広域避難場所及び避難場所について

茅ヶ崎市は住みやすく人気があり40年前と比べると航空写真で比較しても急速に開発が進んだことがわかりますし、現在も開発は進んでいます。この開発を防災のために市が止められるかというと、日本には絶対的な土地所有権が土地所有者に認められているので建築基準法などの法令に違反していなければ自由に建物を建てることができ、新たな開発を止めることは困難です。このような状況の中で新たに広域避難場所の追加指定、2次避難所の協定など、市民安全部防災対策課が担当課としてご努力されていることは大変評価いたします。

避難場所、広域避難場所の面積についてのご答弁がありましたが、3.11直後の2011・4・24 法政大学法学部教授 五十嵐 敬(たか) 喜(よし)先生が政府の第2回東日本大震災復興構想会議検討部会に提出した資料があります。少し引用させていただきますので想像していただきたいと思います。

今回の震災がもたらしたもの

  • 今回の東日本大震災は従来の大震災と比べてこれまでにない大きな特徴を持っている。
  • 被災範囲は途方もなく広がり、その態様も地震、津波、原発事故と複合的なものであり、地域ごとに多様なものとなっている。
  • 被災者は近親者や友人など多くの命を奪われただけでなく、土地や建物そのほかの有体財産など全ての財産を失った。特に、今後の生存と生活そして町づくりの拠点となるべき「土地」(所有権)を水没・地盤沈下などにより失った。
  • 地域住民の拠点である自治体も機能喪失しているところがある。
  • 被災者は用地難から仮設住宅に入居することすら難渋を極め、

とあります。東日本大震災当時を思い出し、ご冥福をお祈りするとともに、茅ヶ崎市としてはもう一歩進めて防災対策課だけではなく全庁的な見直し対策を進めていただきたいと思います。

広域避難場所及び避難場所の現状を考えると少しでも公園や緑地があったほうが災害時には助けになります。広域避難場所や避難場所の補助的機能ともなる公園や緑地を増やすためには、広域避難場所の課題と指摘されている「避難距離が長い」、「河川を横断した避難が必要となる」地域から重点的に用地買収を少しずつでも行うべきだと思います。現在、公園緑課で借地公園の整備を進めていますが、売却したい所有者から借地契約の同意を得ることは難しく、この事業は進んでいない状況です。用地買収で進めなくては今後も困難であると思います。柳島スポーツ公園に約98億円の事業費を使う一方で、「財源がないので用地買収はできない。」というご回答では市民合意を全く得られず、反感を買うとともに税金の使い方のアンバランスを指摘されています。広域避難場所や避難場所の補助的機能ともなる公園や緑地用地としての用地買収について、市長に伺います。

 

3問目

広域避難場所や避難場所の補助的機能ともなる公園整備はあくまでも買取ではなく、借地公園でというご答弁をいただきました。広域避難場所の見直しの課題として、「避難距離が長い」、「河川を横断した避難が必要となる」の2点を申し上げましたが、課題のもう1点である「市の中央部、西部、南部において十分な避難面積が確保されていない」ということも3つめの重大な課題として指摘されていることも忘れてはなりません。昨日の全問者の質問に雇用促進住宅が売却されることに伴い茅ヶ崎市が買い取り活用することについての質問がありました。広域避難場所の見直しの課題として指摘されている「市の中央部、西部、南部において十分な避難面積が確保されていない」に当てはまらない場所にある雇用促進住宅(現在の評価額は約19億円)を用地買収しようとしている一方で、広域避難場所や避難場所の補助的機能ともなる公園用地は買取できないという税金の使い方については市民の合意を得ることはできないだろうことを申し上げて次の質問に移ります。

 

2 記者会見室についての2問目

神奈川県内の9市について記者会見室の利用について議会事務局調査担当に依頼して調査をしました。その結果ですが、茅ヶ崎市と同じように記者会見室が現在ある市は県内では川崎市と横浜市の2市。その2市とも記者会見室の利用に関するルールはないが、記者会見室を市議会議員が利用することはできるとしています。記者会見室を使う前に議会で議論していただきたいという先ほどのご答弁はむ受け止めましたが、茅ヶ崎市は現在、県内で唯一、記者会見室と平成28年1月4日から施行されている「入札室・記者会見室の使用基準」があります。

その中の使用基準の9に

入札室・記者会見室を使用する場合は、契約検査課に日時、用件、構成員等を連絡し、許可を受けなければならない。と、あります。

部屋が空いていて、この手続きを行えば川崎市、横浜市と同じように利用することができると解釈してよろしいのか伺います。

 

3 市立病院医薬品窃盗事件についての2問目

11月22日の第4回公判で元市立病院の薬剤師である被告が、「上司が、勤務時間中、しはしばおらず、業務用PHSで連絡しても出ず、そのため、被告に医師や看護士から苦情が殺到し、その処理を被告が 残業してやるはめになったので、頭にきて、犯行に及んだ。」と証言した件について伺います。

市立病院内の連絡にPHSを使用しているとのことですが、通話記録や電源の記録などはどのようになっているのか。また、この証言を受けての今後の対応について伺います。

 

 

4問目

3 市立病院医薬品窃盗事件について

被告は、検察官からの 尋問で、持ち出した覚えのない医薬品、出勤していない日に持ち出された ことにされた医薬品があると、証言しました。

市役所との賠償交渉の話し合いは1回で終わらず、1回目に石川被告が、これらの疑問を持ったので、2回目に、いやいや、市が提示した金額に同意したようですが、どのような交渉をして同意し、全額を弁済するに至ったのかご説明ください。今回、11月14日に1億円近い金額を弁済し、約1億600万円を完済したということには大変驚きました。1回では振り込めないと思うのでどのような方法で振り込まれたのかについても併せてご説明ください。

 

5問目

3 市立病院医薬品窃盗事件について

被告は、茅ヶ崎市立病院に対して4回、謝罪文を送った、その内容の中に「市の体制に不備があれば書いてほしい。」と言われたという文面があることが公判で明らかになりました。これまで、行政側は、「被告がこんなことをすることは思わなかった、腸が煮えくり返る思いだ。」等とこの横領事件は被告の人格のせいだとするご答弁が多かったのですが、「市の体制に不備があれば書いてほしい。」と市が言ったとすれば、市として市の体制の不備を認めていることになりますが、いかがか伺います。また、この謝罪文については市立病院、市民の財産である市立病院にあてられたものであり、今後の市立病院の体制づくりに欠かせない貴重なものであるので市民として内容を知りたいというご意見があります。どのように取り扱われているのかについても併せて伺います。

6問目

3 市立病院医薬品窃盗事件について

今回、上司とのPHSがつながらず職場環境に不満が募ったという証言をしたという事を聞いて、病院部門の事できありませんが、あの話とうりふたつだと思い出したことがあります。何度か議員あてに怪文書のような告発文が自宅に来ました。他の議員のところにも送付された来たと聞きました。その内容は、

「○○はおかしい。違反している。この状況を改善できるのは議員の先生方だけです。なんとか改善していただきたい。」と書いてありました。差出人が書いていないのでもう少し状況を聞きたいと思っても聞くことができない。そして、担当課に聞きに行っても「そんなことはありません。」で終わってしまい、その先へ進むことができない状況です。今回、被告が不満を募らせた職場環境についてもしも、職員通報制度により被告が通報していたら、または、公平委員会の役割として苦情相談もありますので何らかの手立てを被告が行っていたら事件は発生しただろうかとも感じました。 茅ヶ崎市職員通報制度運用状況についてはHPにも掲載されていますが、通報数は昨年度1件、一昨年度0件など少ない現状です。市立病院医薬品窃盗事件についての今後の対応として職員通報制度がより機能するように職員研修を充実していただきたいが、いかがか伺います。

 

また、職員通報制度については、現在は実名でしか通報ができません。実名通報に限るか匿名でも受け付けるかについて以前、職員アンケートをとったと伺いました。実名でのデメリットについてアンケートでは

  • 実名で通報すると不利益を被るのではないか
  • 仕事がしにくくなるのではないかと危惧する
  • 報復されるのではないかと危惧する

という回答があったと聞きました。匿名だと単なる誹謗中傷の類も入る可能性があることや詳しい状況を聞くことができず、調査が難しいという問題もあります。これらの問題を解決するための方策として広域連携の可能性などで改善できないか等検討していただきたいと思います。職員通報制度のこのような課題は近隣自治体でも同様ではないかと推測されます。行政経営の全体最適化にむけたアウトソーシングは、効率的な行政運営を目指す今後の自治体行政の共通課題でもあります。独自性があり非定型的なものは自治体が単独でやらなければならない中核業務ですが、共通性があることは広域連携が進んでいます。今回の事件をうけて、これからの対応の1つとして職員通報制度の見直しも行っていただきたいがいかがか伺います。

 

 

 

7問目

 

3 市立病院医薬品窃盗事件について

私ごとですが、数か月前、軽い半月板損傷を起こし、久しぶりに病院を受診しました。最初に個人病院へ行き、その後、茅ヶ崎市立病院ではない総合病院を受診しました。その総合病院で医師に「圧迫力のある包帯で患部を巻いてほしい。」と申し出たところ、「申し訳ないけれど、出してあげたいけれど経営を圧迫するのでこの状況ではできません。圧迫包帯やサポーター等は一般の薬局でも売っているから、そこで購入してください。」と言われました。友人にその話をしたら「あなたよくそれで納得したわね。」と言われましたが、内部統制がきちんととれている病院経営の一端を垣間見た感じがしてその医師の毅然とした対応に私は感心しました。茅ヶ崎市立病院だったらどのように対応したでしょうか?

茅ヶ崎市立病院の28年度の病院決算は一般会計から約9億4000万円繰入れても1年間で赤字は約10億4600万円です。一般会計からの繰入額などについて民間病院ではやらない不採算部門もやっているので仕方がないと一部には納得していました。しかし、今回の事件で、今までの赤字は不採算部門をやっているから、福祉的な医療を行っているからだけではなく、医薬品の管理がずさんだったことが明らかになりました。そしてその報道や発表、数字などから見えてくるのは、医薬品の管理の杜撰な事は一部であり、医薬品も含め様々な物や人の管理あり方の積み重ねが今までの赤字額に表れているのではないかということです。

今回の事件で市立病院の信頼が大きく揺らぎました。それと共に、この事件に関して膨大な時間、人件費、市民の税金がかかっています。

被告に対する民事訴訟の可能性について伺います。名誉を傷つけられたことによる慰謝料や損害について、賠償を請求する民事訴訟は検討されているのか伺って7回の質問を終了します。

 

 

 

フィッシュセンター跡地買取り議案の議事録コピー

雇用促進住宅の建物ごと、現状での用地買収の意向について説明があったことから、フィッシュセンター跡地買取りの事を思い出して検索してみました。忘備録として議事録のコピーです。当時の会派に属さない議員 大関由美子さんが頑張っています。お互いに1期目でした。大関さんの発言する勇気にすごいなぁ~と思いつつ、聞いていたことを思い出します。議事録として残ることで、こうして当時の事を思い出すことができます。議長に2度も遮られながらも大関さん、頑張っています。会派ごとに討論するので、当時の私は発言できませんでした。

フィッシュセンター買取り議案は可決されましたが、結局買いませんでした。

平成18年 1月 第1回 臨時会

茅ヶ崎市議会臨時会議事日程 第2日
平成18年1月31日(火曜日)午前10時開議

第1 請願第1号 「茅ヶ崎漁港地区内におけるマンション建設計画地─┐
├─総務常任委員長報告
の茅ヶ崎市による取得(買上げ)」に関する請願──┘
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本日の会議に付した事件
議事日程に同じ
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出席議員(30名)
1番  鐘ケ江 洋 子  議員     2番  高 月 雅 子  議員
3番  松 島 幹 子  議員     4番  大 関 由美子  議員
5番  内 田 品 子  議員     6番  小 泉 一 夫  議員
7番  大 宮 義 勝  議員     8番  広 瀬 忠 夫  議員
9番  永 田 輝 樹  議員     10番  青 木   浩  議員
11番  椎 野 康 博  議員     12番  鈴 木 一 幸  議員
13番  千 葉   繁  議員     14番  岸   正 明  議員
15番  中 嶋 晧 夫  議員     16番  須 田   譲  議員
17番  巣 籠 裕 二  議員     18番  岩 田 はるみ  議員
19番  木 村 忠 雄  議員     20番  金 子 孝 一  議員
21番  加 藤 大 嗣  議員     22番  高 橋 輝 男  議員
23番  山 下 孝 子  議員     24番  高 森 英 雄  議員
25番  白 川 静 子  議員     26番  中 尾   寛  議員
27番  塩 川 十 善  議員     28番  新 倉 弘 保  議員
29番  柾 木 太 郎  議員     30番  岸   高 明  議員
───────────────────────────────────────────
欠席議員(なし)
───────────────────────────────────────────
説明のため出席した者
市長         服 部 信 明   助役         水 野 南 雄
助役         熊 澤 克 躬   収入役        森   睦 夫
理事・総務部長    浦   芳 久   理事・企画部長    竹 内 直 昭
財務部長       落 合 幸 雄   理事・市民経済部長  竹 井 龍一郎
都市部長       竹 花 正 雄
───────────────────────────────────────────
事務局職員出席者
局長         瀬 戸 正 雄   次長         熊 切   勝
次長補佐・議事担当  栗 原 謙 二   書記         岩 沢 太 一
───────────────────────────────────────────
本日の速記員出席者
株式会社澤速記事務所
速記士        阿 部 幸 代
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
午前10時00分開議

○山下孝子 議長 これより本日の会議を開きます。
本日の会議録署名議員を御指名申し上げます。
高月雅子議員、松島幹子議員、以上両議員にお願い申し上げます。
これより直ちに議事日程に入ります。

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△日程第1 請願第1号「茅ヶ崎漁港地区内におけるマンション建設計画地の茅ヶ崎市による取得(買上げ)」に関する請願

○山下孝子 議長 日程第1 請願第1号「茅ヶ崎漁港地区内におけるマンション建設計画地の茅ヶ崎市による取得(買上げ)」に関する請願を議題に供します。
これより委員長の報告を求めます。
総務常任委員長柾木太郎議員、御登壇願います。
〔29番 柾木太郎議員登壇〕
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平成18年1月30日
茅ヶ崎市議会
議 長  山 下 孝 子 様
総務常任委員会
委員長 柾木太郎

請願審査報告書

本委員会は、平成18年1月30日付託された請願を同日審査した結果、次のとおり決定したので、会議規則第133条の規定により報告します。

┌─────────────────────────────┬──────┬──────┐
│      件                名      │ 結  果  │ 措  置 │
├──────┬──────────────────────┼──────┼──────┤
│      │ 「茅ヶ崎漁港地区内におけるマンション建設  │ 採択    │処理の経過 │
│請願第1号 │ 計画地の茅ヶ崎市による取得(買上げ)」に │ 賛成多数  │及び結果の │
│      │ 関する請願                │      │報告請求  │
└──────┴──────────────────────┴──────┴──────┘
───────────────────────────────────────────

◎29番(柾木太郎 議員) 皆さん、おはようございます。ただいま議題となりました総務常任委員会に付託されました請願第1号「茅ヶ崎漁港地区内におけるマンション建設計画地の茅ヶ崎市による取得(買上げ)」に関する請願の審査の概要と結果について御報告申し上げます。
初めに、請願紹介議員の新倉弘保議員より趣旨説明の後、質疑に入りましたが、冒頭、委員より市長の出席を求めたいとの議事進行があり、市長の出席を求めた後、質疑を行いました。
委員より、請願紹介議員に伺うが、趣旨説明の中に計画変更があれば等とあるが、委員会としては買い上げをするのか、買い上げをしないのかの結論を出すということでいいのかとの質疑があり、請願紹介議員より、現在進行している地区計画が進展していただければいいが、最終的には買い上げしかないと考えていると答弁がありました。
委員より、現在、地区計画の進行について時系列的に説明願いたいとの質疑があり、現在は条例に基づく縦覧期間が終わり、出された意見書等を集約している。その後、都市計画法に基づく縦覧を行い、順調に行けば2月下旬に都市計画審議会に付議をし、3月に市議会に諮りたいとの答弁がありました。
委員より、総合計画第2次実施計画において、平成15年度中に特別用途地区及び高さを制限する高度地区を指定すると明記されているが、現在まで実施できなかったのはなぜかとの質疑があり、特別用途地区及び高度地区指定の委託業務は平成16年3月に完了し、業務がおくれているという認識はないとの答弁がありました。
委員より、平成15年度総合計画第2次実施計画では、特別用途地区及び高度地区指定は明記されていたが、業務委託をして平成16年度3月にできた図面には高度地区はなく、高度地区指定の委託はしていない。高度地区の計画についてはほごにされたと理解している。しかし、その後おくれた理由は事業者の方に高度地区の指定について理解を得られないので説得しているからおくれているというふうにずれがあるが、どのような考えを持っているかという質疑があり、都市計画課長より、委託業務の結果として高度地区の指定の状況についてもいただいている。高さ制限については、地権者の中には高さの制限は実施しないでほしいとの話もあり、指定しやすいように現在の地区計画では高さについて外してあるとの答弁がありました。
委員より、事業者による当該地の計画変更の可能性について質疑があり、紹介議員より、実際、テーブルについていないので詳しくはわからない。願望として、事業者との折り合いがうまくいけば、地域にふさわしい建物ができるのではないかと思っている。また、開発審査課長より、都市計画法29条の概要書及び条例の事前届出書が提出され、看板も現地に設置され、同法32条協議まで締結しており、開発許可申請も審査中であることから、変更は考えられないと答弁がありました。
委員より、市として事業主との交渉の実施について質疑があり、この地域全体を市民、訪問者、共有のスペースとして利用していきたい。景観を継承していきたいとの思いで取り組んできた。それに照らし合わすと、本事業計画はなじまない。この請願について、議会の判断を待った中で正式に先方との協議が必要であると思っている。仮に買い上げたとすれば、その後の事業地の扱いについて広く市民と意見調整をしながら方向性を見出し、理想的な活用を目指したいと答弁がありました。
委員より、この請願を採択した場合においても、事業主が計画を変更しない可能性があると考えるが、紹介議員はどのように考えているのかとの質疑があり、紹介議員より、請願を紹介する立場としては、請願どおりに買い上げを望むと答弁がありました。
委員より、今まで市の事業主に対する買い上げの交渉の状況について、その経過について質疑があり、具体的には市が当該地について買い上げたいという直接的な交渉は行っていないと答弁がありました。
委員より、買い上げることとなった場合、財源の担保について質疑があり、一時でも市が買い上げることとなれば、当然、一般財源の中で対応を考えざるを得ないと答弁がありました。
委員より、平成15年の9月議会の一般質問の答弁の中で、この地域の自然環境や景観は貴重な共有財産で、将来にわたって残すべきであると答弁したのにもかかわらず、昨年から市長の思いが議会に伝わっていない。今の率直なこの地域に関する思いについて伺いたいとの質疑があり、思いは一向に変わっていない。今回の事業計画が実施されれば、この地域の形が崩れてしまうのは紛れもない事実である。いろいろな方法を可能な限り駆使し、何とか阻止していきたいというのが今の思いである。その中で当該地を市が買い上げることも1つの要素として誠意を持って交渉し、妥協点を見つけるために鋭意努力していきたいと答弁がありました。
委員より、昨年の8月に売却が成立したのにもかかわらず、この時期になるまで事業者と何の話も何の交渉も、買い上げという選択肢を示すこともなかったということは考えにくいが、本当に話し合いが全然なかったのかとの質疑があり、所有権移転後に市としては特別用途地域の設定をし、環境を守っていきたいという趣旨を話し、ぜひとも協力を願いたい旨は当該事業主に1度話している。正式に事業主と交渉するタイミングがあると思っている。もっと早い段階からという考え方もあるだろうが、話をする最大のタイミングはいつなのか、これまで模索していたのが事実である。買い上げも1つの手法として提案しながら協議を進めていきたいと答弁がありました。
委員より、仮にこの請願が採択され、市が検討して買収するということになった場合、再度議会に議案が提案され、議決を経て初めて交渉ということになると思うが、時間的に間に合うのかどうかの質疑に、仮に協議が買い取るという方向で整った場合、仮契約なりをし、経過を報告してから、最終的には議会の中で議決をいただいて本契約になるのが流れだというふうに理解する。それが一定の時間の中で対処ができるように考えていかなければならない、対応していかなければならないと考えていると答弁がありました。
委員より、マンション反対の理由だけでは根拠が薄いのではの質疑には、今の時点で明確にこういった形でこういった絵をお示しする状況までには至っていない。そういう作業はこれから短期間の中で市民の皆さんと協働しながら進めていかなければいけないというふうに思っている。茅ヶ崎市の持っている海浜6キロの延長全体をとらえた中で、茅ヶ崎市として大事にしていく海という景観、こういったものをとらえながら、全体をどのようにしていくか。そして、その中で中心的な当該地をどのようにしていくのかという実施プランを早急に皆さんとまとめていくというのが大きな課題である。それらについては今回の取り組みの中で一定の方向性が出れば、市としても全力を挙げて18年度にかけて取り組みをしていきたいと答弁がありました。
また、財務部長より、市長の方から、もし買い上げがあれば議会に諮って議決を経てという話があったが、物件に対しては5000平米未満の土地であるので条例上議案提出の内容ではないが、重要案件ということで市長はそのような答弁をしていると思う。予算特別委員会、各常任委員会に補正が出れば、予算の段階で皆さんの貴重な意見をお伺いするようになるのではないかと答弁がありました。
委員より、請願者には誤解があり、2万人の署名は買い取れという署名ではなく、当該地の土地利用に関する都市計画決定を最短で行ってほしい、また、その議決を早くしてほしいと、大きな点ではその2点であるので、そこを間違えないように市長は受けとめてほしいとの要望がありました。
委員より、今、この署名人数は2万人を超えているそうだが、市長はこれを重く受けとめているということである。市長は市民に対してどのような態度を示すのか、地区計画の議決を早くしてほしいという市民の要望に対して、それが実現できるよう最大の努力をするのか、あるいは請願のとおり買い取りの方向で最大の努力をするのか、市長にとっての優先順位は今のところどちらであるかの質疑には、地区計画は、今、事業計画がある件に際して行っているものではない。当該地域について、これから理想的な形で次の世代に残していくという中で、必要な地区計画である。今回の請願とは別の話であると思っている。地区計画を早急に定めていく作業と、一方、事業者との協議をしながら、茅ヶ崎市らしい雰囲気を残していくために、買い取りも含めた交渉という話も別の話であると思っている。どちらにしても、市として最大限の努力をしていきたいと考えていると答弁がありました。
委員より、事業者との交渉の話だが、事業者に対して、昨年8月8日に移転登記がされ、市がそれを察知した。9月26日に、助役、都市部長、都市計画課長が事業者のところに行って、用途地区指定をするので御協力願いたいとの用地交渉をまず1回行った。それからずっと話をしていないにもかかわらず、都市計画審議会、市民集会などでは別の手法を考えているとか、地区計画をすると言って地区計画の説明も始めていた。2カ月後の11月24日、都市計画課長、主幹と主査が事業者のところに行って地区計画をやると言っている。こうした手法が事業者との信頼関係を損なっている。市長は、請願審査が終わり、一定の方向が出たら交渉すると言っているが、このようなことは首長として当然やるべきではなかったか。こうしたマンション問題は、首都圏のあらゆる自治体で起きている。隣の平塚市でも、首長みずから本社に乗り込んでいる。あるいは、裁判を行っているところもある。市長はそれなりのことをして現在に至ったとは思えない。市長の見解を伺うの質疑に対して、先ほど質疑の中で、本日の請願審査の判断を待ってと答弁した。請願が出され、議会も緊急性をかんがみ、臨時会を開催するというような判断をいただき、本日に至ったわけで、そういう経緯を行政側もきっちり受けながら対処していくのも1つの考え方だと思う。しかし、議会の判断がなければ何もしないということではない。本日のセットがされている中で見守っていきたいというふうに考えている。今、開発に関する本申請が出されている状況がある。行政側としては、このタイミングの中で事業者と会っていくのが絶好のチャンスであると思っている。2月の冒頭、会社の幹部と会って話し合うつもりでいると答弁がありました。
委員より、市として、首長として、2回しか事業者と交渉していない。その間、事業者には正式なことは黙っていて別のことをしていた市の姿勢に対して、事業者はどのように受けとめたと考えるかの質疑には、市には都市計画法、まちづくり条例の枠の外であるが、市の中には土地利用調整会議というものがあり、その中で当該地については関係各課で議論し、その結果を事業者に対して要望してきた。具体的には、昨年11月28日、事業者から土地利用調整会議に関する資料をもらい、それを踏まえて12月9日、12日と2回、会議を行って、その結果を整理して12月28日に事業者に要望書を提出した。事業者からは、1月17日に回答書をもらっていると答弁がありました。
委員より、事業者はあきれ返っている。用途地区と言っておきながら、次の日からは地区計画の説明会を開いている。市として何を考えているのかわからないということを言っているそうだ。こういった状況は、これからのまちづくりを行う上でマイナス要因である。今、当該地を買うという方向が決まったとしても、東側にまだ2軒民地がある。これからグランドデザインを描くということでは、市民、民間事業者、地権者を巻き込みながら合意を得ていかなければならない。それなのに、たった2回の交渉で事業者に土地を買わせてくれなど、通る話と考えているのかとの質疑には、9月末に助役と部長が事業者を訪れ、特別用途地区設定の考えとその取り組みについて話をしている。市の考えをぜひ理解していただきたいという思いがあったが、その後、事業者がこちらの計画に沿って協議していこうという話はなく、事業計画の申請が出てきたわけで、事業者との意見交換をしていくことはなかなか難しいとの一定の判断をした。その中で、地区計画に手法は変更したが、共同住宅は当該地域には建てないという方向性の地区計画に対して理解いただきたいという働きかけをしてきたことは事実である。また、当該地を仮に入手でき、グランドデザインをつくっていくことになれば、この周辺、地区計画に定めているエリア内の民地の地権者と積極的に意見交換をし、グランドデザインをつくっていくことは、行政としてしっかりやっていかなければならないと思うし、その方向で進めていく考えであると答弁がありました。
委員より、漁港区域整備基本構想というものがある。平成13年に策定されたものだが、一応グランドデザインらしきものがある。この基本構想は今も生きているのかとの質疑には、当該基本構想に基づき、漁港背後地払い下げの事務を、現在、一番基本的な事務として進めている。将来的には漁港北側に市民が共有できるような公設の駐車場を整備する計画であると答弁がありました。
委員より、地区計画を粛々と進めるとの市長の考えだが、もし地区計画が議決されても着工された場合、建ったものについては既存不適格となり、不利益をこうむったと事業者に訴えられる可能性があっても、計画を進める考えに変わりはないのかの質疑には、当該地の地区計画は、これから茅ヶ崎市全体の海浜を維持し次世代に送っていくため大変重要な計画であると考えている。地区計画の策定には、今進めている方向で、できるだけ短期間で設定ができるように見直しをしていきたい旨の答弁がありました。
委員より、事業者が計画を辞さなかった場合、そういう事態に対してどのような準備をしているかの質疑に対して、行政内部でそのような想定は現時点では行っていないと答弁がありました。
委員より、今回の買い取りは万策尽きて買うしかない選択なのか、または選択肢が残っているのかの質疑に対して、事業者と正面向き合って市の取り組みを御理解いただいて、話し合いを誠心誠意させていただいて、一定の方向を見出せればと思うと答弁がありました。
委員より、土地を購入するに当たり、現時点で具体的な根拠がないとおかしい。グランドデザインがないのかの質疑に対して、グランドデザインはエリアを決めて都市計画決定をし、具体的な土地利用を考える必要がある。関係課によるプロジェクトチームをつくり、18年度4月以降、早い時期に、市民、専門家、行政による検討作業を考えている。そういったプロセスをつくり、グランドデザインを考えていくと答弁がありました。
委員より、そのプロセスは相当長い時間がかかるのではないか。この土地の部分についてどのように考えているのかの質疑に対して、隣接地があり、エリア全体の合意形成が必要である。市民の方々からエリアの利活用法に対していろいろな形で提案をいただいている。18年度にスピードアップした形で基本的な考え方について合意形成を図り、いろいろなアイデアを集約していくが、ここに建物ができてしまうと、描いていく絵が何も描けない状況になってしまうと答弁がありました。
委員より、不動産の取得に対する根拠は法令等、さまざまな部分で必要ではないかの質疑に対し、購入のときには何に使うか、どういう構想があるか必要になると答弁がありました。
委員より、その位置づけができるのか、可能かと質疑があり、仮に事業者の理解を得て購入する場合、用途の明確な位置づけは、この短い期間では難しいと答弁がありました。
委員より、都市計画決定と建築確認許可と、どちらが早いのかの質疑に対して、都市計画決定は都市計画法第17条による縦覧、県との調整、都市計画審議会の開催、都市計画決定の告示を経て条例の議決を経るため、大体3月下旬である。一方、建築確認の許可は、現在開発許可申請を審査中であり、2月中旬ぐらいに処分をし、開発制限解除、建築基準法の確認申請、許可を経るため、2月後半から3月頭になると想像している。都市計画決定は、約1カ月おくれるのではないかと考えていると答弁がありました。
委員より、基本的に間に合わないという答弁があったが、市長はこのタイミングが一番いいと言うが、その意味が理解できないとの質疑には、事業者として事業計画を市の所定の申請手続をとりながら、計画的に進めていく流れがあった。多くの市民の方が今の事業計画を茅ヶ崎にとってゆゆしい問題だと意思表示されている中で、事業者の方と交渉するこの時期が最大のチャンスと考え、1月下旬から2月の頭を想定しながら、これまでさまざまな対処をしてきたと考えていると答弁がありました。
委員より、時間が経過すればするほど計画が進むと思う。付加価値が増すと考える。時期を逸したのではないのかという質疑に、事業者に地域の方々の思いも行政だけが言っているのではないということを伝え、企業としての判断をいただく絶好のタイミングであると判断したと答弁がありました。
委員より、急いでやらなければならないことだと思う。交渉期限をどのようにとらえるかとの質疑に、市長より、2月下旬までに基本的な合意がなければ難しいと答弁がありました。
委員より、不動産の取得には議決が要る。3月議会になると思うが、仮に購入する場合、事業者が1カ月、2カ月の契約を待ってくれるのか、対応を伺うとの質疑には、仮に事業者と協議ができればスピーディーな対応を市民の皆様、議会にお願いしなくてはならないと答弁がありました。
委員より、海岸地区の市民集会の中で、今の地権者との売買が10億円という数字が市民からうわさとして出ている。また、払い下げのときだと思うが、1億6400万円であるというような数字が出てきている。市は把握しているのかとの質疑には、用地管財課長より、土地の売買については国土利用計画法に基づく土地売買等届出書が提出されているので承知していると答弁がありました。払い下げ価格については、関東財務との契約であるので、契約内容については把握していないとの答弁がありました。
委員より、法に基づく32条、29条、許可申請の手続はわかるが、まちづくり手続条例の特定開発事業の条例に基づく審査もあるのではないか、確認申請がおりたとしても着工までにまちづくりの基準とかの条例に基づく協議は続けられるのではないか、市が関与する条例を駆使し、景観まちづくり審議会の答申を待つことも可能ではないか、開発の確認申請がおりても着工について条例の方で審議の余地があるのではないかの質疑には、開発許可がおりても、まちづくり条例で1月16日に特定開発の事業の確認申請書が提出されている。条例に規定する施設、例えば緑地、駐車場、集会所の確認、住民の説明がなければ確認済証を出すことはできない。現在、事業者側から4回の個別訪問の説明報告が提出されている。このうち、1カ所、北側の道路を挟んだシーサイドパレスとの周知が確認できていないので、再度説明会を行うよう指導している。開発の許可がなされたとしても、まちづくり条例の確認済証がおりていないと建築の着工はできないと考えていると答弁がありました。
委員より、景観まちづくり条例の答申の関係について質疑があり、景観まちづくり条例の中で一定規模以上の建物の届け出があり、平成17年12月26日にこの条例に基づき届け出された。内容については、市の顔、シンボリックなところということで重要な眺望、景観、そういったものに配慮する必要があるということであったので、平成18年1月19日に審議会の方へ市長が諮問という形で審議会が開催され、その中でこれらの内容ということで、社会実験的にその辺のボリューム感というか、そういったものを見えるものをするということでバルーンを上げ、景観バルーンというようなことでやってきたらどうだということ。また、事業者、行政、審議会代表といった中で三者協議を行ったらどうかということが決まった。それを受けて1月25日に景観バルーンを上げ、45メートル、30メートル、15メートルの3つの高さではかった。これからまた、事業者の方と話をするので、内容について指導、助言に従わない場合は改善していただくことになるが、必要な措置を講ずるように勧告することができるようになると答弁がありました。
委員より、市長の執行権について質疑があり、こういった時期に行政として事業者との交渉をし、一定の解決策を見出していくことが必要だということは判断していた。請願の提出があり、また、議会の中でも臨時会の開催ということが決まっている中で、当然そういった経過、議会の中でのご意見も留意しながら行政も動いていくのは一方で当たり前のことであると考えている。ただ、この請願が出なくても、1月の末から2月ごろ、先方と一定の協議はしていかなければならないということは当初より想定をしていたと答弁がありました。
委員より、請願が出る、出ないにかかわらず、自分はそう思っていたという理解でよいのかの質疑があり、一方で、事業者の方々がさまざまな開発の申請をされる時期が想定されている。そういった中で、市民の皆さんの思いをお伝えしながら、この時期に先方と協議をしていくということは当初より考えていたと答弁がありました。
委員より、着工に関する質疑があり、都市部長より、適正に処理をし、条例に基づく説明会も条例の趣旨に従って事業者の方が関係者の方に説明をきちんとするようなことができていない場合には、許可を出したとしても着工できないということが条例の趣旨であると答弁がありました。
委員より、漁港地区のまちづくりの策定については、地権者との了解はほぼとれているのかとの質疑があり、地権者との合意という意味では、現在、マンション計画をしている会社とは合意という意味には至っていないが、他の地権者とは、そういった意味ではほぼ合意になっている状況であると答弁がありました。
委員より、まだとれていない地権者もいるかという質疑には、B地区において今回縦覧をし、意見書の提出を締め切った現時点において、マンション計画の業者より意見書は提出されたが、他の地権者からは意見書は提出されなかったので、他の地権者には一応合意を得たと判断していると答弁がありました。
委員より、買い取りのほかに手法は検討されたかの質疑には、当該地は、今、一定の地権者がいらっしゃり、その方が事業計画をお持ちになっているという中で、私どもの方から御提案できる内容というのは買い取りという方法が最大の1つの方法であると思う。ただ、当然、事業者に計画を変更してほしいとか、この地区計画になじむような方向にしてほしいとか、こういった思いをお伝えしていくのは当たり前のことであると思っているが、後は、先方から、こういった提案ならどうなんだということがあれば、これらの協議の中でされる部分であって、買い取りという方法は1つの方法として私どもがこれから協議の中でお話をさせていただくものであると答弁がありました。
委員より、請願の趣旨、要旨というものはよくわかるが、この財源不足のときに優先順位をつけたとき、この請願書をどうしても委員会で採択できなかった場合には市長はどうするつもりなのかの質疑について、請願のあるなしにかかわらず、市としては先方の事業者と交渉し、景観も含めて一定のこの海浜を守っていくという方向が見出せるような方策を協議の中で進んでいかなければならないと思っている。委員より話があったような内容があったとしても、私どもとしては市民の皆様からいただいているさまざまな意見をもとに、事業者とは一定の交渉をさせていただきたいと思っている。その経過について、市民の皆さん、議員の皆さんにも御報告をしながら、今後の対応について最終的には議会の中で判断をいただきたいと思っていると答弁がありました。
委員より、紹介議員に意見が求められ、新倉弘保紹介議員より、大変貴重な時間の中で質疑が行われた。本来、このような議題については市長の方から提案していただきたい。解体工事も始まりそうな様相である。大変緊急性があるという部分の中で、やはり私も紹介議員の中に名を上げさせてもらった。理事者の説明にもあったような茅ヶ崎市の1つのシンボルゾーンとして、やはり将来子供たちに残さなければならない景観だと思っているので、14階建てという大きな建物ではなく、茅ヶ崎にふさわしい建物がみんなの力で建設されるよう、これからの動きを見守っていきたいと思っていると答弁がありました。
以上で質疑を打ち切り、討論に入りました。
鐘ケ江委員より、市民自治・新しい風として討論する。質疑の過程で明らかになったように、この請願は1市民から出された請願である。そして、その買い取りをというだけの請願である。今、市長が答弁されたように、請願の結果いかんにかかわらず早急に事業者と交渉することを答弁されているので、そういう意味でも、この請願をグランドデザインもないまま、財源も明確になく、価格も全く仮定の中で請願を採択するのは、議員として大変無責任な態度だと思うので、本請願については反対する。
岸(高)委員より、この請願が出て、改めて茅ヶ崎市の海岸の重要性、市民の海岸に対する思いがよく伝わってきたと思う。ただ、今回の請願で取り上げられたのは、1区画の土地であって、この茅ヶ崎市の海岸全体を考えたときに、例えば今回のこの資料の中でも出ているが、14階建ての建物が建ったらこんなふうに景観が変わるという話が出たとき、果たしてあの134号の南側だけが対象になったのではなく、多分北側に建っても景観は変わらないということもある。私は海岸地域の利用方法を高度利用ということで、今までもサイクリングコースをつくるだとか、ボードウオークをつくるだとか、松林に散策路をつくるだとか、あとは淡水化試験場、そういったところの跡地がそのまま放置されている現状を考えると、ただ単にこの地域の、この該当する地域だけをいかにするかというよりも、海岸全体をどのように考えていくんだという1つの問題提起であると考えている。ただし、今回のこの対応については買い取りの目的がいまだきちんとしたビジョンがない以上、賛成しかねる。
以上で討論を打ち切り、採決に入り、本件は賛成多数をもって採択すべきものと決しました。
なお、採択された請願第1号につき、処理の経過及び結果について報告を求めることに決しました。
以上で報告を終わります。御審議のほどをよろしくお願いいたします。

○山下孝子 議長 これより委員長報告に対する質疑に入ります。
御質疑はありませんか。
大関由美子議員。

◆4番(大関由美子 議員) ただいま総務常任委員長の御報告を受けて、会派に属さない議員として質問させていただきます。
今回の委員会の中で質問がありませんでしたが、今までマンション建設反対や特養ホーム建設を願う請願や陳情が出されたことがあると聞いています。この10年間に同様の請願、陳情が何件あり、そのうち市民の願を聞き入れ、市が買い取ることにした土地はあるのかどうか伺います。(「委員長報告に対する質疑だよ」「違うよ」と呼ぶ者あり、その他発言する者あり)

○山下孝子 議長 大関議員に申し上げます。委員長報告に対する質疑でございます。ですから、ただいまの質疑は受けることはできません。

◆4番(大関由美子 議員) わかりました。質問を変えます。

○山下孝子 議長 大関由美子議員。

◆4番(大関由美子 議員) 失礼いたしました。
ただいまの報告の中で、市長は今回の請願がなくても、当初から買い取り交渉を進めていることを決めていたというくだりがあります。そこで、市長にお伺いいたします。(「違うよ」「だめだよ」と呼ぶ者あり、その他発言する者あり)

○山下孝子 議長 委員長報告。委員長に。

◆4番(大関由美子 議員) 委員長に対してだけですか。

○山下孝子 議長 そうです。

◆4番(大関由美子 議員) わかりました。じゃ、失礼します。委員長に対してだけというふうにはとっておりませんでしたので。

○山下孝子 議長 委員長報告に対する質疑を受けております。

◆4番(大関由美子 議員) はい、わかりました。取り下げます。失礼いたしました。

○山下孝子 議長 鐘ケ江洋子議員。

◆1番(鐘ケ江洋子 議員) 私も質疑に加わった立場として、委員長報告の中に私が質問いたしました内陸部にある魚市場の移転についての質疑応答があったと思うんですが、13年の漁港区域整備基本構想のところです。大変重要なものなので、ぜひその点について委員長報告に取り上げていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○山下孝子 議長 柾木太郎議員。

◆29番(柾木太郎 議員) たしか、その中では魚市場の移転についてでありましたが、答弁の中では、さまざまな法令の中で、現在としては魚市場をその場所に持ってくることは難しいという答弁がございました。
ただいまの件については、報告書の中に追加させていただきますので、御了承いただきたいと思います。

○山下孝子 議長 よろしいですか。
では、大関由美子議員。

◆4番(大関由美子 議員) 済みませんでした。先ほどは失礼いたしました。
委員長報告の中で、市長の答弁で、当初よりこの請願がなくても買い取る交渉を考えていた、決めていたという言葉があり、それについて、当初とはいつからなのか、そういった質問について委員会の中で質問があったのかどうか伺います。

○山下孝子 議長 柾木太郎議員。

◆29番(柾木太郎 議員) 市長の答弁の中で、初期の段階においては請願を見た中で、それを経過を見て、今後交渉していくということになっておりましたが、後半の段に行きましてから、基本的な思い入れというものはもともと持っていると。当初より、そういった中では交渉していく意思はあったという旨の答弁がありましたが、その時期がいつであったかというのは、この答弁書の中を見る限り、この1月から、これから始まっていくものについて、どうかという部分での答弁であったと思います。ただ、それがこの8月から云々という形であるかどうかというのは、この報告書の内容の中では察知することはできません。以上です。
(「なし」と呼ぶ者あり)

○山下孝子 議長 御質疑がなければ、これにて質疑を打ち切ります。
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午前10時38分休憩
───────────────────────────────────────────
午前11時08分開議

○山下孝子 議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
これより討論に入ります。
討論の通告がありますので、順次発言を許します。
まず、木村忠雄議員。

◆19番(木村忠雄 議員) 請願第1号「茅ヶ崎漁港地区内におけるマンション建設計画地の茅ヶ崎市による取得(買上げ)」に関する請願に対する湘風クラブの意見を述べます。
今回の請願については、その要旨と内容にとどまらず、今後の茅ヶ崎市の総合計画や都市計画など、市全体の取り組み姿勢に大きな疑問を投げかけざるを得ないと考えます。昨日の総務常任委員会での質疑がありましたが、これまで地元漁業者、地権者、地区住民等と話し合い、行政計画がとんざした場合、市民と行政の不信を招くことはもちろん、市から出されるさまざまな計画やマスタープランは砂上の計画となり、議会審議のむなしさを感じるところであり、強い言葉を用いれば、行政の怠慢ではないでしょうか。
しかし、昨日の市長答弁から、議会採択後には、限られた時間内、早急に事業者と接触し、誠心誠意交渉に当たられ、当該地が茅ヶ崎市民の50年、100年先の茅ヶ崎海岸周辺の保全を図り、市民共有財産として必要欠くべからざる場所であると説得されるべきです。しかし、買収については公共的立場として納得のいく方向で進められたい。その後の利活用については、漁港地区全体のグランドデザインを市民、団体、行政としてプロジェクトチームをつくり、早急に合意形成されるよう作業すべきだと考えます。また、議会としても、特別委員会の設置等を視野に入れるべきではないでしょうか。また、資金面では、現在、財政難の状況の中、市民、団体、企業等により公募を図り、市民公募債、あるいは市民基金を募り、公費の支出を最大限抑制すべきだと考えます。
以上で我が湘風クラブは、じくじたる思いもするところですが、本案には賛成いたします。以上です。

○山下孝子 議長 次に、鐘ケ江洋子議員。

◆1番(鐘ケ江洋子 議員) ただいま総務常任委員会委員長より御報告のありました請願第1号「茅ヶ崎漁港地区内におけるマンション建設計画地の茅ヶ崎市による取得(買上げ)」に関する請願について、市民自治・新しい風を代表して意見を述べ、態度表明をさせていただきます。
昨日の総務常任委員会の活発な質疑の中で明らかになったのは、マンション計画地の公費による買い上げは、土地利用のビジョンも、あるいはグランドデザインもなく、財源も明らかでなく、購入価格も不明という中での不適切な公金の支出ではないかという結論です。先日、来年度もまた18億円の財源不足という説明を私たちは財政当局から報告されたばかりです。あえて公金による土地の取得理由を探せば、目下、大規模住宅を規制する地区計画策定作業が粛々と行われている中、工事の建築確認がおりるかもしれないという不安材料があるだけです。確認がおりることと工事着工はイコールではありません。
これまで事業者との交渉も十分しないまま、市長はこの請願が採択されれば交渉してみるつもりと答弁しています。本来、市長には許認可や行政指導など公権力による処罰をする立場と、政治判断による適切な市政運営をする責任ある立場があります。質疑の過程で明らかになったのは、市長は市政運営の責任者としてリーダーシップを発揮しておらず、適切な判断も先送りしてきたのではないかという疑問です。今回の請願の採決結果により業者側との交渉に臨むということは、御自分の政治判断を議会に預けることを意味しています。
私たちは、市長の政治判断に白紙委任をしているわけではありません。私たちは、市民の共有財産である海岸地区の景観を守り育てたいとの思いは共有しているつもりです。社会実験や事業者、行政、審議会との三者の話し合いを踏まえた景観まちづくり審議会の答申結果を待ち、地権者や市民を巻き込んで、これからのビジョンづくりに今こそ着手すべきだと思っています。
今、この請願を採択することによって、署名活動に協力してきた2万人を超す市民の意思と願いを裏切り、これまで体を張って仕事をしてきた担当職員の苦労をないがしろにするものと言わざるを得ません。こうした理由から、私たちはこの請願の採択には反対をいたします。最後に、市長の役割と立場を十分自覚し、行動していただくことを強く要望いたします。以上です。

○山下孝子 議長 次に、内田品子議員。

◆5番(内田品子 議員) ただいま総務常任委員長から報告がありました請願第1号「茅ヶ崎漁港地区内におけるマンション建設計画地の茅ヶ崎市による取得(買上げ)」に関する請願について、日本共産党として意見を述べ、態度を明らかにいたします。
茅ヶ崎市は、平成12年度に漁港区域整備基本構想の策定を行い、漁港の背後地は漁港区域及び海岸保全区域に指定された公共空地として市民と漁業者が共有できる土地利用等の構想が出されています。この海岸保全区域の指定を受けた公共空地は、今後どのような方向性を持つかは重要な点の1つです。
平成16年12月から行われました漁港周辺地区の特別用途地区についての住民説明会資料によりますと、住民から、現在、海抜5.6メートルしかないところで、東海地震等でも騒がれている中で、津波の対策、インド洋であったような多数の方が犠牲になるようなことがあったらどうするのか、不安の声が出されています。今、日本を含め、地球温暖化の影響を受けた異常気象による世界規模の海面上昇を見逃すことはできません。
また、昨日の議論の中で、特別用途地区の指定の用途地区の規制と緩和の中に、最初から高度規制の方針もないことが明らかになり、高度地区の問題はほごにされていることなど、行政として、漁港区域構想の理念が明らかでないと判断せざるを得ません。
今回の請願につきましては、マンション建設計画地を含む漁港区域は貴重な財産であり、すべての人々が共有できることが望ましいと言われることに異議はありません。
請願理由の2)にあります当該地を事業者から取得することについて、意見を述べさせていただきます。明確な位置づけのない土地を公金を出して買うことは行うべきではない。買い取りだけを早急に行うような決定は避けるべきである。また、買い上げの金額も決まっていない土地購入について、財政が逼迫しているもとで十分な論議こそ必要ではないか。市民、行政、漁業者が一致して海流の変化による海岸侵食から海を守り、景観を守っていくことができるよう、行政は本腰を入れた対策を行うことが必要であることです。
以上の意見を付しまして、本請願には反対をいたします。以上です。

○山下孝子 議長 次に、岸 正明議員。

◆14番(岸正明 議員) ただいま総務常任委員長より報告がありました請願第1号「茅ヶ崎漁港地区内におけるマンション建設計画地の茅ヶ崎市による取得(買上げ)」に関する請願について、市民会議21市議団を代表して、討論を行います。
湘南を代表するサザンビーチちがさきは、全国的にも有名な海岸であり、あこがれの地でもあります。夏には、神奈川県無形文化財にも指定されており、関東の3大祭りの1つで茅ヶ崎市の3大観光行事の1つでもある浜降祭がこの近隣地で開催され、8月には花火大会が開催されます。また、多くの海水浴客でにぎわいを見せ、サーフィンなどのマリンスポーツのメッカでもあります。そのような海岸に14階建てのマンションが134号の南側に建つ計画があり、景観を損ねるばかりか威圧感を感じるのは私だけではありません。2万人の署名の皆さんと私ども同じくこのマンション建設には反対であります。
平成14年には前市長がマンション等が建築されないよう特別用途地区に指定すると言われて、早く行政側が判断し、実行されていれば、このような問題が起こらなかったものと考えます。とても残念に思います。
請願書の趣旨は大変理解いたしますが、昨日の総務常任委員会での行政側あるいは市長の答弁では、交渉時期はタイミングを見計らっていた、や、買い上げる場合は一般財源から、その土地を買い上げるための法的根拠はこれから考える、請願が提出されなくてもこの時期に交渉するつもりだったなど矛盾点が多く、さらには、なぜ地区計画も含めてこのような時期になったかに対しても、明確な答弁がされませんでした。また、本市の財政事情は、経常収支比率や財政調整基金の状況の悪化や、市債の現在高が約1050億円であったり、中期財政見通しでは69億円の不足とされ、とてもよい状況にあると言えません。買い上げに関しては、かなりの慎重審議が必要であると考えます。
また、土地所有者が売買することを考えるかわからないことや、買い上げるにしても、その金額が不明であることや、土地の利用目的がはっきりしないことなど、判断ができるものではありません。したがって、マンション建設については請願の趣旨に合ったように反対いたしますが、昨日の委員会と財政事情をかんがみ、良識ある判断をいたしますと、買い上げすることはいかがなものかと判断いたします。よって、この請願に賛成することは、責任ある立場としては、いたしかねます。以上です。

○山下孝子 議長 次に、加藤大嗣議員。

◆21番(加藤大嗣 議員) 日程第1 請願第1号「茅ヶ崎漁港地区内におけるマンション建設計画地の茅ヶ崎市による取得(買上げ)」に関する請願につき、若干の意見を申し述べ、態度を表明いたします。
まず、当該地周辺は、すべての人々が地区の持つ魅力を享受できる公共性の高い土地であり、湘南茅ヶ崎を印象づける景観資源であり、かつまた行政や地域産業の発展と振興に大きな影響と貢献をもたらす可能性を持った土地であります。そしてまた、当該地におけるマンション建設にかかる建築確認許可及び都市計画決定に至るまでのプロセスを時系列で考察いたしますと、約1カ月先に建築確認許可がされ、建築確認許可がおりますとマンション建設に着工し、マンションが建設されますと、当該地のいかなる土地利用も不可能になることが明らかになったこと。さらに、本請願の結果いかんにかかわらず、当該地の取得を事業主と交渉すると市長が強い決意を表明したこと。以上の理由により、本請願には賛成いたします。
ここで、取得に際し、若干の意見を申し述べます。まず、取得に際しては、厳しい財政状況等もありますので、財源の確保をよく考え、そして適正価格で当該地を取得すること。その次に、交渉に当たっては、当該地の土地利用計画を明示し、環境法令に準ずる形で臨むこと。最後に、取得後は市民や関係団体の参加はもとより、学識経験者等、広く意見を可能な限り取り入れ、地区計画を策定すること。
以上の点を強く要望し、当該地及びその周辺が茅ヶ崎市の輝ける未来に資することを願い、本請願につきましては賛成いたします。

○山下孝子 議長 次に、大関由美子議員。

◆4番(大関由美子 議員) 総務常任委員会委員長報告がありました請願第1号について、神奈川ネットワーク運動所属の議員として反対の立場で意見を述べさせていただきます。
過去に市民から出された住環境や自然環境の保全、特養ホームの必要性等からマンションの建築反対、あるいは土地の買い上げを求める請願、陳情が出されたことがありますが、今まで市民の願いが聞き届けられ、土地の買い上げがなされたことはありません。また、この茅ヶ崎市においては、過去にも萩園の土地の問題をめぐり、監査委員から前市長は勧告を受け、800万円の返還を求める市民からの裁判を起こされたということもありました。さらに、古くから駅南口開発に絡みさまざまな疑惑が新聞各紙に載ったこともございます。これは前の前の市長に関することでした。
今回このようなことを申し上げますのは、今回の報告の中に1点だけ抜けていることがあるということを御指摘したかったからです。9月の初旬に、9月の最初のときに、水野助役の方から非公式に話があるということで、各会派代表を意見を聞きたいと回られたことがありました。私は代表ではございませんけれども、会派に属さない議員として意見を聞きたいと言われました。そのとき――今、ここの場でこのことについては明らかにしておかないと、この今回の経緯について私が考えていることは皆さんに、そして市民の皆様に伝わらないと思い、この場で言わせていただきます。
そのとき、水野助役の方からは、こういうお話がありました。8月の半ばに行われたフィッシュセンターの。

○山下孝子 議長 大関議員、簡潔にお願いします。

◆4番(大関由美子 議員) はい。フィッシュセンターの総会で、フィッシュがマンション業者に土地を10億円で売ってしまった。それについて、マンションが建つことになれば市民の方からも反対の意見が上がると思う。ひとつ、あの土地を買い上げたらどうかと思うんだけれども、どう思う。どう考えますか。そのように尋ねられました。
私は当時、昨年の9月最初にその話を伺ったときには、その10億円という価格については適正な価格かどうかわかりませんでしたので、買うことについての考えは述べませんでしたが、しかし、そうした経緯があるということを私はこの場をかりて申し上げたい。そして、市民の方から。

○山下孝子 議長 請願に対する討論でございます。

◆4番(大関由美子 議員) はい。市民の方からも、最初から、このフィッシュセンターの土地の問題は、市による、行政による買い戻しありきの話で進んでいたのではないかという疑惑が上がっております。そうしたことから、過去の市長方の疑惑を持たれたこと。そして、今回もまた、服部市長でさえ、そうした疑惑を、今、市民から持たれている。このようなことはもうやめにしていただきたいと思います。
また、適正価格で購入できないことは明らかです。今回、打つ手がないとは思っておりません。1999年まで東海岸南六丁目に建てられていたパシフィックホテルは10階建てで、建てられた当初は相当奇抜な建物だったと思います。しかし、私は子供のころから、パシフィックホテルのプールで泳ぐ、そういったことは私たち子供にとっても、市民にとっても。

○山下孝子 議長 請願に対する討論ですから、討論は簡潔にお願いします。

◆4番(大関由美子 議員) はい。今となってはとても楽しい思い出になっております。そのように、マンション建設にただ反対するのではなく、茅ヶ崎市のシンボルになるようなものをつくっていただくことをお願いするとか、そういう方法もあると思います。また、海岸法、漁港法で海岸保全区域に指定されている。いまだに見直しは行われていず、指定されているということから、それを理由にマンション建設を拒むという適法な方法もあると考えております。
以上の理由から、本請願には反対いたします。

○山下孝子 議長 次に、白川静子議員。

◆25番(白川静子 議員) ただいま委員長より報告がありました請願第1号について、賛成の立場で意見を申し述べます。
質疑の過程にもありましたが、茅ヶ崎漁港地区における都市計画は、特別用途地区、地区計画の決定に向け、職員が鋭意努力してきたにもかかわらず、地権者の同意が得られずにおくれてしまい、このようなマンション建設計画が出てしまいましたことは、議会に身を置く1人として、議会の責任を問われていることでもあると重く受けとめております。茅ヶ崎市民約22万9000人の茅ヶ崎海岸に対して、茅ヶ崎のシンボル、茅ヶ崎の顔であり、いつまでも現在のような風景が残ってほしいと思っているのではないでしょうか。だからこそ、マンション建設反対署名が2万人を超えているのだと思います。
署名の趣旨は、地区計画の手法を速やかに進め、計画の図面を変更してほしいとのことを質疑の中で認識いたしました。しかし、どんなに速やかに手続を進めたとしても、地区計画決定は3月末の予定ということであります。この2万人の方々は、市が法を犯してまでも進めてほしいということではないと私は考えております。しかし、マンション建設反対という民意を重く尊重していかなければならないとも受けとめておりますので、そのことを考えますと、市民の血税を預かる者として、最後の最後まで地区計画にのっとった形に変更してくださるよう、業者との話し合いを進めることはもちろん、万やむを得ないということでの取得に向けての話し合いも選択肢の1つと考え、本請願に対し賛成いたします。
しかし、適正価格での話し合いは、不動産鑑定評価委員会での評価額で行うということでありましたが、市民が納得できる金額でなければならないと考えております。3月末までの評価額ではなく、4月1日以降の評価額をもって交渉に臨んでいただくことを強く要望いたします。そして、業者との話し合いの中で、金額で折り合いがつかないということであるならば、何が何でも買い取りをするということではなく、潔く退くこともあるというぐらいの思いで取り組んでいただきたいと思います。
ちがさき・さわやかプラン第2章、自然と都市機能が調和したうるおいのあるまち、第3節、自然との共生によるまちづくり、2、海岸には「豊かな海浜を保全し、海岸の秩序ある利用とレクリエーション環境の創出につとめます。」と市民に約束しております。次世代に残していく貴重な財産です。当該地を含めた海岸一体のグランドデザインを早期に取り組んでいただくことを強く要望し、公明党の意見といたします。

○山下孝子 議長 次に、金子孝一議員。

◆20番(金子孝一 議員) 請願第1号「茅ヶ崎漁港地区内におけるマンション建設計画地の茅ヶ崎市による取得(買上げ)」に関する請願について、賛成の立場で意見を申し上げたいと思います。
市は、これまで茅ヶ崎海岸の眺望ですとか、あるいは景観につきまして、それがかけがえのないものだとして大切にしてきたのではないかというふうに考えております。当然、我々議会に身を置く者もそのように考えてきたのではないかというふうに思います。それは、まさに茅ヶ崎市の宝でもありますし、言いかえると、それは茅ヶ崎の貴重な都市資源でもあったというふうに認識をしているわけであります。それはちがさき丸ごとふるさと発見博物館事業が現在進められておりますけれども、この事業の中でも、茅ヶ崎海岸の眺望や景観をその主要なテーマとして位置づけられていくのではないかというふうに考えているわけであります。
今、大京さんがそれらのことを承知されていたのかどうか考えますけれども、失礼な言い方かもしれないけれども、場合によっては御存じなかったのではないかなというふうに思います。それはやむを得ないことであるというふうに私は考えるわけでありますが、市が早い段階に大京さんにアプローチをする、そういう話し合いをするというような機会を持たなかったということは非常に反省すべき点ではないかなというふうに私は思っているわけです。
確かに、ビジョンがないとか、あるいは具体な計画もないとか、そういうこともありますので、そういうことも多少影響していたのかもしれませんけれども、この点については市側にも反省をしていただきたいなというふうに思っているわけでございます。これまでの経過だとか対応の仕方など、そういうことを考えますと、今申し上げたとおりでありますけれども、茅ヶ崎の宝、このすばらしい自然を子々孫々にまで残していくということは非常に大切なことであり、このことを守っていくという強い姿勢、考えが、あるいは市側になかったのではないかとさえ思われて、残念でなりません。
仮に話し合いが成立をした場合には、それを購入することになろうかというふうに思いますけれども、その利活用を考えていくことが必要ですけれども、これまでにも討論の中でありましたように、極めて厳しい財政事情の中にあります。しかし、我々も知恵を出し合って、何とかこれを打開する方策というものを考えていく必要があるのではないかというふうに思っています。20年先、30年先、あるいは50年先に禍根を残さないような方策をぜひ検討していただきたいなと思います。
もちろん購入するに当たっては、法の趣旨からいっても、適正な価格で購入をするということが前提でありますし、言い値で購入をするということにはなりませんので、それは行政も十分承知をされているのではないかなというふうに思っているところであります。最少の支出で最大の効果が挙げられれば、それにこしたことはありませんし、それが行政の努力だというふうに私は考えているところでございます。市民、漁業者、企業、行政の協働によって、この難局を打ち破っていく、夢のある、希望の持てる茅ヶ崎市をつくり上げていくために精いっぱいみんなで努力をしていく必要があるのではないかと、そういうことを申し上げまして、討論を終わりたいと思います。
(「議長、議事進行」と呼ぶ者あり)

○山下孝子 議長 鐘ケ江洋子議員。

◆1番(鐘ケ江洋子 議員) ただいま白川議員の討論の中で、法を犯してまで進めるべきではないと。だれも法を犯して進めようという発言もありませんし、思いもありませんし、行政や議会の名誉のためにもこの文言は削除していただきたいと思います。

○山下孝子 議長 白川静子議員。

◆25番(白川静子 議員) 討論は、あくまでも個人の主張を述べるものであって、私がこの2万何がしかの方の市民が署名されたことに対して、法を犯してまでもマンション建設反対をしているんですよということではないのではないかということを言っているのであって、私が署名に対する思いを述べたものでございます。
(「議長」と呼ぶ者あり)

○山下孝子 議長 永田輝樹議員。

◆9番(永田輝樹 議員) 議事進行ですが、先ほど大関議員から、疑惑がある云々という発言がありましたが、これから採決に入りますけれども、この請願に賛成する議員がそれに関係あるかのような誤解を今後市民に与えかねない、そういう発言だったと思いますが、根拠があるなら根拠を示していただきたいと思いますが。

○山下孝子 議長 大関由美子議員。

◆4番(大関由美子 議員) 私は、請願議員に関しては何も述べておりません。ただ、一連の経緯をあるがまま述べて、(「疑惑の根拠だよ」と呼ぶ者あり)そうしたことから疑惑と言っているだけであって、私の見解です。意見を述べる場だと思いますので、そうした見解についてどう判断されるかは皆様だと思います。

○山下孝子 議長 これにて討論を終結いたします。
これより表決に入ります。
日程第1 請願第1号「茅ヶ崎漁港地区内におけるマンション建設計画地の茅ヶ崎市による取得(買上げ)」に関する請願につき採決いたします。
本件を委員長報告のとおり採択すべきものと決するに賛成の議員の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○山下孝子 議長 起立多数と認めます。
よって、本件は委員長報告のとおり採択すべきものと決しました。
以上をもちまして、今期臨時会の会議に付議されました事件は議了いたしました。
終始慎重に御審議いただきましたことを厚く御礼申し上げます。
これにて平成18年第1回茅ヶ崎市議会臨時会を閉会いたします。
午前11時40分閉会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。

茅ヶ崎市議会議長  山 下 孝 子

署名議員  高 月 雅 子

署名議員  松 島 幹 子