茅ヶ崎市立病院職員の医薬品窃盗事件について その2

業務改善、再発防止のための政策提言をすることを目的に茅ヶ崎市立病院の聞き取り調査へ 第2回目

聞き取り調査のまとめ

実施日   2017/8/14(月曜日) 午前10時~約40分

仙賀病院長、添田副院長(兼事務局長)、内藤病院総務課長、が出席

聞き取り者 松島幹子

前回の聞き取り調査をアップした後、様々なご意見をいただきありがとうございました。今回、いただいた情報やご意見をふまえ2回目の聞き取りを行いました。メモをもとに要旨を載せます。

松島  今回の事件を病院長としてどのように受け止めているか?

仙賀病院長  茅ヶ崎市立病院の中から犯罪者が出たことに関して非常に責任を感じている。薬局は院内で独立してやってきたが、今後は他の部署からも意見が言えるように他の部署の目が通ることで改善したい。公立病院の正規の職員が罪を犯したことについて管理責任を感じている。

病院の職員は善人であるという前提であるのに犯罪者が出た、そういう職員が居たことに関して責任を感じている。採用の時にわからなかった等、早く見抜けなかったことには責任を感じている。敢えて言明はできないけれど、本人の能力の問題、性格、患者さんとコミュニケーションが上手ではなかった。

松島 茅ヶ崎市立病院は地方公営企業法の一部適用なので、医療法上の病院管理者は院長だが、最終的な病院事業管理者は服部市長である。独立行政法人であれば病院内に権限があるが、現在の市立病院は権限が市長から病院長へ任されていない部分が多い。そのために病院事務局長と言えば本来であれば病院事務に精通した方がなるべきポストであるが、現在の運営形態では市長人事で全く違う市役所の部署から病院経営に精通していない人が事務局長へ就任している。現在の添田副院長兼事務局長も市役所の企画部から新しく就任したばかりである。このような状況では院長として仕事がやりにくいのではないかと思うがいかがか。

仙賀病院長  現在の形態ではなにをやるにも時間がかかりすぎる。また、松島さんも以前委員だったことがあるのでお分かりだと思うが病院運営協議会をはじめ形骸化していることがたくさんある。病院の形態を変えることも1つの方法であるかもしれない。院長になって11年になる。この間、一番力を入れてきたことは良いドクターを集めることであり、その結果、新しい診療科のいくつかを新設することができた。しかし、看護師の出入りが激しいことは大きな課題であり、新しく10名入れば10人出て行かれるような状況である。利便性が良いことは看護師が居続けてくれる大きな要素の1つであるが、茅ヶ崎市立病院は近くにコンビニ等がなく、ちょっと買い物に行きたいと思っても買いに行けるところがない。不便なのでコンビニを病院敷地内に作ろうと計画してから計画実施するまでに既に4年もかかっている。(まだできていない)

松島  市立病院の職員が女性に付きまといをして逮捕される事件も記憶に新しい事であるが、組織として内部統制が効いていないことは明白で市長が病院管理者として病院をきちんと管理できないのであれば現在の形態ではなくて独立行政法人化など他の運営形態も考えなくてはならないかと思うがいかがか。

仙賀病院長  薬局に関しては外からでも薬の流れが見えるシステムに既に変更するように取り組んでいる。すべての職員に目が届かないことは事実である。今回の件では、そんな人を病院に在職させたことはショックだった。各部門のトップが自分の部門の職員に目を届かせることが大切であると思う。何か様子がおかしい職員がいたらきちんと話を聞く、相談にのることを徹底させていく。

松島  今回、被告とされる薬剤師は「市立病院では仕事のやる気が出なかった。モチベーションが上がらなかった。だから3億円ためてゲーム会社をやりたいと思って事件を起こした。」と話していると聞いた。茅ヶ崎市立病院は地方公営企業法の一部適用での運営であり、一般公務員と同様の給与体系であるため、病院の経営状況や業績が給与に反映されないこともモチベーションが上がらない要因の一つではないかと感じたがいかがか。

仙賀病院長  能力がすぐに反映される給料ではなく年功序列でしなくてはならない。病院運営にスピード感は出せない課題がある。

松島  病院は医療事故などのために保険に入っている。今回の損失額約1億400万円に対しても保険が適応されるのか。

内藤総務課長  たとえ適応されるとしても保険を使うことは考えていない。被告に返してもらいたいと思っている。今回の件で市立病院の信用を貶められた。失った信用の分の補償も求めたいと思っている。

松島  今回の約1億400万円は直近1年間分とされている。それ以前についても紛失した薬があるのではないかと疑問があるかいかがか。

内藤総務課長  調べ始めている。

松島  市立病院として約1億400万円、市民の方々に損失を出したことについてはいかがか。

仙賀病院長  大変申し訳ない。組織の問題を洗い出して変えることをすでに始めている。乳腺外科が新たにできて、抗がん剤の使用量が増えたのだろうという思い込みが薬局の中にあったのではないかと思っている。

松島  先日の聞き取りで総務課長からその事を聞いて、知り合いの薬剤師に話したところ、それは理由にならない、プロの仕事ではないと言われた。なぜならば、盗難にあった薬は乳腺外科で使う抗がん剤ではなく大腸がんなど他の診療科で使う薬だから乳腺外科新設に関連していないとすぐにわかるはずだからだと聞いた。

仙賀病院長  その通りです。おっしゃる通りです。

松島  20年くらい前、茅ヶ崎市立病院でN医師による贈収賄事件があった。当時N医師は診察室内で机の下の紙袋から患者に薬を直接売って現金を得ていたと聞いた。今回の事件を聞いて当時の事を思い出した。

仙賀病院長  あの当時は泌尿器科の医師であるだけだったので詳しいことはわからないが、薬局は20年くらい前のあの当時から薬の管理はあまり変わらないと思う。当時、もっとメスを入れるべきだった。

松島  今回、薬品メーカーの方からの情報提供もありました。薬にはロットナンバーがあり、厳格に管理されていて期限切れなどの理由でメーカーが自主回収もしているそうです。今回は盗難にあった薬が現金問屋に流れて厳格な管理のない中で誰かに使われていることは大きな社会問題だというご指摘でした。このことに対してはいかがか。

仙賀病院長  このような社会的な問題の一端に茅ヶ崎市立病院が関わっていることに対しては本当に申し訳ないと思っている。警察では今後はこのことについても捜査されていくだろうと思っている。

松島  お忙しい中、お時間をとっていただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

茅ヶ崎市立病院職員の医薬品窃盗事件について

業務改善、再発防止のための政策提言をすることを目的に茅ヶ崎市立病院へ聞き取り調査へ

政策としての問題提起

市立病院で、54万円分の抗がん剤が不正に持ち出された事件を受け、病院が院内の医薬品を調べたところ、抗がん剤など新たに1億400万円余りの薬が治療には使われずになくなっていたことがわかった。現在、警察で捜査中である。日常の管理体制、内部統制の課題としてどう考え、対処していけばよいか。

事件の経緯(以下、茅ヶ崎市のHPより)

平成29年5月に市立病院薬剤師が業務上横領事件で起訴されました。この事件を踏まえ、市立病院薬局において医薬品等の調査を行ったところ、不自然な払出し(出庫)等があったと推定されるものがあることが判明しました。  平成29年7月18日更新

不自然な払出し(出庫)等があったと推定される医薬品名、数量及び金額等

数量 16種類 851箱
薬価 1億427万6,774円
調査対象期間 平成28年4月1日~平成29年3月31日

聞き取り調査のまとめ

実施日   2017/8/1(火曜日) 午前10時~約2時間

市立病院にて「事件を受けて業務改善の政策提言を行うため」の聞き取り調査

添田副院長(病院事務局長)、内藤病院総務課長、藤本薬局長が出席

聞き取り者 中野議員、沼上議員、松島幹子の3名。

 

  • 再発防止策として、所属する職員が何を悩んでいるのか、考えているのかコミュニケーションをとるようにしている。添田副院長(病院事務局長)
  • 「薬の払い出し」とは、薬を持ちだして部署を移す事をいうが、コンピューターを使ってやる事(初めて10年以上になる)で合理的にできるようになった。これが今回の盗難の盲点となった。今までは、コンピューターを操作する人間と実際に動かす人間は同じであったが、別々の人にすることにした。いつもより多い、少ない等と声掛けができる。○○さん分○本等と詳細な伝票を書くようにした。2人以上が作業することで抑止力にしようと思う。しかし、夜間は1人なので気づきにくい。1人勤務になった時にはPC操作を禁止した。藤本薬局長
  • 市立病院内には外部からの防犯対策として合計で75か所ほどに防犯カメラを設置している。今回の事件を受けて新たに薬局などに11台の防犯カメラを設置した。
  • 今までは1か月ごとに締めて、買った分と払い出し分のみの照合だった。しかし、今後は保険請求との付け合わせをして異常な金額の動きがないか調べる。すでに始めている。今までは保険請求との付き合わせをしていなかったために払い出し分が不正操作をされて事件の発覚が遅れた。
  • 緊急用の薬は各病棟に定数管理で置いている。週に1回から2回確認して補充している。伝票も付けているがすべてを付けているわけではないので完全ではない。
  • 院長の交代は考えていない。添田副院長(病院事務局長)
  • 内部統制の問題だと指摘されても仕方ない。添田副院長(病院事務局長)
  • 抗がん剤の動きがいつもと違うと感じていたが、乳腺外科ができるとふえるのかなと思っていた。 (乳腺外科は、昨年平成28年4月に開設)どうも変だを踏み込んで調べればよかった。        内藤病院総務課長
  • 持ちだした被告の不正行為に対する自分自身の納得、正当化は何かについては、これから裁判により少しずつ明らかになってくるかもしれないが、明確なものは得られないと感じている。薬局長と共に被告に面会へ行ったが、とても本当の事を話しているとは思えないという感じを受けた。     内藤病院総務課長
  • 治療では患者さんに1本の薬を取置きにする。しかし、その後、治療が取りやめになることがある。取りやめになった高額な薬が盗難にあった。高額な薬だけ返品伝票を書かないで盗られてしまった。(中止になった方に薬代などの請求は行ってない。) 藤本薬局長
  • 薬局の職員体制については、院外処方箋になってから各病棟に薬剤師が常駐している。東病棟、西病棟に1人ずつ。薬局には薬剤師が22名。しかし、病棟勤務や夜勤があるので薬局には常時5名~7名となっている。
  • 約1700種類のうち1万円を超える単価の薬は50種類前後。
  • 薬には期限があり、廃棄も2人で行い、記録をとるようにしている。使えない状態にして廃棄している。
  • 月に1回、医事課から電子カルテの中の投薬料などの金額の情報をもらうことにした。その金額と購入した薬の金額、払い出し金額、在庫を照合することにした。この結果は薬事委員会に報告する。又は経営推進会議に報告するなど上席と相談して実施したい。
  • 医師のカルテと薬局の払い出し作業のPCとは個人情報の問題があるので接続していない。今回は、情報が分断されていることから問題が発生したともいえる。医師のカルテと繋がっていたら問題は起きなかった。しかし、患者の個人情報が流出することは大変なことで回避しなくてはならないので繋げていない。院長の方針でもあるが、ほとんどの病院では同じではないか。現在、患者情報がつながっている(電子カルテと繋がっている)のは、受付、会計、各病棟などの電子カルテの端末があるところである。
  • 藤本薬局長はこの4月から薬局長となり、この4月から前任者を引き継いで薬局長としての業務をしている。

私へのメールなどでの情報提供、苦情等のまとめ

※正確でない情報もあるかもしれませんが、寄せられた情報です。

  • 民間企業なら、在庫が合わなければ、決算発表できないことになり、大騒ぎです。
  • 薬局以外の部門、財務などで気がつかないこと自体、おかしい。もしかしたら、病院ぐるみ、市役所ぐるみで、裏金作りをしていたのではないか?
  • 各病棟の冷蔵庫、病院内のレントゲン室や外来などの緊急カートにも、緊急用の医薬品が保管されている。高額のものもある。盗難や紛失していないか調べてみるべきではないか?
  • 某福祉大学卒業後、勤務を始めて3年目の看護師。初めての勤務先、茅ヶ崎市立病院内で、看護士間、職員間の虐めにあい、神経をすり減らし辞めざるをえなくなり退職をしたが、今は元気になり他の病院で働いている。退職後しばらくは大変だった。市立病院内での虐め問題は昔からから繰り返り返されていたと聞いた。同じ職種の娘を持つ親の立場として、若い芽が、握り潰されてしまった事に怒りを感じている。市民税でのこのような市立病院経営および管理を許せない。
  • 現在の茅ヶ崎市立病院長は、前市長の膀胱ガンの手術をした功績で、40才代で、抜擢人事で、他の医師を追い越し、院長になった方で、以来15年以上、同じポジションに君臨しているため、腐敗し、出入り業者と癒着している。現在の院長を院長にすることを条件に、前市長が現市長を応援した。退職の際の「重要申し送り事項」に、茅ヶ崎市立病院長人事も入っていた。そのため、何か不祥事があっても、解任できず、市立病院長自体が、独立王国のような状況になってしまっている。(病院長の専門は泌尿器科。しかし、現病院長は就任して12年位であると思う。15年は経っていない。)
  • これだけの重要な事件にもかかわらず、この件の問い合わせ先が薬局長になっていること自体おかしい。院長、副院長、事務局長などが対応すべき事案である。薬局だけの問題にして終わらせるのではないか。

政務活動費で通っている政策科学研修会講師よりのアドバイス

 ★  不正のトライアングルをチェックすることがまず大切

(1)          不正のトライアングル原則=機会・動機・正当化の深度

(2)          トライアングルのあてはめとして

❶機会=周辺のプレッシャーの脆弱性・・・内部統制が弱いという事でもある。

❷動機=不正行為に対する理解(一般的情報、技術的スキル)

❸正当化=不正行為に対する納得(責任と損害の否定、被害者の否定、他者への忠誠心等)

  •  この課だけの問題ではない。指揮命令系統がどうなっていたか。これだけのものが無くなって財務がわからないことはないはず。組織的な問題である。  責任追及が必要。
  •  なぜ、自分の行為を正当化していたのか。
  • 改善方法としてパソコン操作を1人から2人体制にするとしているが、それでは本質的な解決にならない。
  • なぜ、他の部署で見つけられなかったのか。(わかっていたとしたら根はさらに深い)
  • どういう要因があったのか。
  • 1対29対300の法則・・・組織マネジメントに関して「1:29:30」の原則がある。1つのミスや問題が生じた場合、その背後には29の認識できる問題点があり、29の問題点の背後には300の認識が難しい問題点が存在している。

 

7/24の研修では、上記のアドバイスをいただき、  次回までにさらに掘り下げてまとめてくることが課題となった。改善策を提案することは急務であると思う。今回の市立病院聞き取り調査結果を踏まえて政策科学としてとらえ、政策提言を行いたいと思う。皆様からの情報提供やアドバイス等、引き続きいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

昨日、撮影した茅ヶ崎市立病院の薬局にあるドラフト。

抗がん剤など、患者に合わせて医師の指示に従って薬の配合をしている。呼気で吸い込まないように皮膚につかないように防護服を着てドラフトで調合するとのことである。また、例えば高価な薬で50cc入りで、45cc使用して5cc余っても、それは廃棄する。患者さん1人に対して1本ずつ取置くという意味はこのことである。鮮度や衛生管理などの問題が生じないように注意している。大変な仕事であると感じた。

聞き取り調査を終えて

もう30年以上前になるが、私の最初の職は病院の管理栄養士。月に1回、病院経営会議には栄養課として出席し報告書を提出していた。食事代の保険医療点数(収入)合計はいくらで、食材料費、人件費、光熱費などの経費等の収支報告書も作成していた。そのために月に1回在庫確認をしていた。調味料などの1か月に使った量の集計と在庫があっているか等の報告が必要だった。

茅ヶ崎市立病院医療安全 NEWS(全職員への医療安全管理意識の啓発)によると、平成 28 年 6 月号では、「 新情報システムで生まれ変わる病院と医療安全 」副院長 平成 28 年 10 月号では、1 電子カルテがスタートしました 2 医療安全で関わった電子文書への移行についてとなっている。

薬は約1700種類と多いが、電子カルテ、新情報システムを十分に機能させず、薬の実際に使用した合計と在庫合計の確認をしていなかったことには驚いた。

 

 

 

落札率99.9%には本日、反対します。

今日は平成29年第2回市議会定例会の最終日です。提出されている議案すべてについて委員長報告ののち討論、採決が行われます。

午前中だと思います。ネット中継、終了後は速報などもありますので応援してください。

松島の討論原稿です。

平成29年第2回茅ヶ崎市議会定例会の議案につき討論いたします。まず、

議案第59号 工事請負契約の締結についてです。この契約は中海岸にある福祉会館と青少年会館の老朽化に伴い2つの建物を複合施設として新たに(仮称)茅ヶ崎公園体験学習施設として建設するものです。一般競争入札で行われ工藤・亀井特定建設工事共同企業体が税込9億2232万円、予定価格に対する落札率99.92%で落札者となり5月19日に仮契約をし、本契約をするための議案です。

入札資格がある対象事業者は10社ほどあったが、今回入札に参加したのは2社だけでした。

今回の落札者の中の亀井工業株式会社はここ最近の茅ヶ崎市の大型公共施設建設のほぼすべてを落札しています。

  1. 平成21年 茅ヶ崎市屋内温水プール建て替え(建築)4億6500万円(対予定価格 99.50%)
  2. 平成25年 茅ヶ崎市役所新庁舎建設65億7千万円(対予定価格 98.72%)
  3. 平成26年 松浪地区地域集会施設建設(建築) 3億2980万円(対予定価格 99.76%)
  4. 26年(仮称)柳島スポーツ公園整備事業→74億8758万4416円(対予定価格98.77%)
  5. (仮称)茅ヶ崎ゆかりの人物館 2862万円 (対予定価格97.50%)

今回の落札結果を入れると6つの建物の予定価格に平均対する落札率は

99.03%です。全国市民オンブズマンの調査では、「入札監視委員会設置で落札率が下がり、税金の節約になる」ことがわかっていることを取り上げ、私は平成26年より入札監視委員会の設置を求めてきました。茅ヶ崎市の落札率は高すぎます。相模原市では入札監視委員会を設置し議事録も公開しています。茅ヶ崎市も実施すべきです。6つの施設の合計金額は約150億円。落札率が下がれば、1パーセント下がっても1億5千万円、10パーセントでは15億円、20パーセントでは30億円の税金の節約ができていました。入札監視委員会を設置すれば入札参加企業も徐々に増えてくると思います。よって、議案第59号 工事請負契約の締結については反対します。

 

次に、議案第52号 茅ヶ崎市小児の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例についてです。今回の条例改正で小学校3年生までだった助成が小学校6年生までとなります。小児医療費については中学校3年生まで助成の対象としている市町村も多く、茅ヶ崎市の小学校3年生までというのは県内最低でしたが、この条例改正によって同じ最低でも1市だけ飛びぬけて最低ではなく順位は変わりませんが横並びで最低までやっとなります。しかし、小学校3年生までは今までと同様に自己負担はありませんが、今回新たに対象となる小学校4年生から6年生までは自己負担が必要となり、自己負担額は1回500円です。子どもの貧困が社会問題となっている中で、1回500円は大きいと思います。政治の役割の一つとして富の再分配があります。子どもの医療費助成はいま最もやらなくてはならない事だと思います。

 

厳しい財政状況の中、1回500円の自己負担をなくしたら1年間で2700万円歳出が増える。継続的な運営を考えると1人1回500円の自己負担をしていただき税金の節約をすることは必要とのことでしたが、税金の節約は大型公共工事の落札率を下げることで十分できます。

今回、500円の自己負担については不満ですが、今までよりは1歩前進しますので賛成します。

 

その他の議案については賛成します。

城山三郎さんの足跡を訪ねて

名古屋まで行政事件訴訟法の勉強会へ行きました。勉強会は午後からだったので事務局に了解をとって以前から行きたかった 文学のみち 双葉館 を朝一番に訪ねました。

双葉館は、貞奴さんが川上音二郎さん亡き後、福沢桃介さんと再婚してから建てた家です。音二郎さんと建てて住んでいた家は茅ヶ崎中海岸にありました。今は跡地に建てられた美術館と松籟庵として茶室として利用されています。

双葉館の2階には名古屋で生まれた城山三郎さんのコーナーが1部屋を使って作ってありました。

城山三郎さんの人気は衰えず茅ヶ崎市で開催する城山三郎湘南の会には全国から参加してくださいます。

「茅ヶ崎市にある 茅ヶ崎ゆかりの人物館に置いてあるチラシで双葉館を知り、わざわざ訪ねてくださった方もいらっしゃいます。」と緒方館長さんから聞きました。茅ヶ崎市で今開催している「開高健・城山三郎二人展~茅ヶ崎を愛した二人の足跡を辿って~」のチラシも置いてくださっていました。市民活動の皆様方が手弁当で活動された成果です。多分、名古屋の双葉館でチラシを見て、茅ヶ崎まで訪ねてくださる方も少なからずいらっしゃると思います。

城山三郎さんの仕事机。メモなども見ることができます。

1階へ続く階段。美しい貞奴さんがお客様を迎えるために着飾って降りていたという。この建物は洋風と和風がマッチしている美しい建物です。住宅街の中に建っています。

雑誌の表紙の貞奴さん。貞奴さんの着物を展示している部屋もありました。

緒方館長さんと1階の広間のステンドグラスの前で。緒方館長さんは、茅ヶ崎での城山三郎湘南の会の総会などのイベントのために何度も茅ヶ崎市へお越しいただいています。1階にはステンドグラスの窓が何か所かありました。このステンドグラスの一部は複製を使っていたそうですが、古物商から連絡があり、本物が出てきたので名古屋市は買い戻したそうです。ステンドグラスはすばらしく美しかったです。

2階にあった貞奴さんの書斎。2畳でした。落ち着きそうです。

玄関にて。

この周辺には他にも保存していて見学できる建物がいくつかありました。建物を見るだけでも興味があります。ゆっくり見たかったのですが時間切れとなりました。名古屋観光ルートバス メーグルで研修会場へ急ぎました。

名古屋と茅ヶ崎

  • 城山三郎さんがお生まれになり、青年期まで過ごしていた名古屋。晩年亡くなるまですごした茅ヶ崎
  • 貞奴さんが川上音二郎さんと暮らしていた茅ヶ崎市と再婚して暮らしていた名古屋。

ご縁があります。私も名古屋から茅ヶ崎市へ来ました。26年前ぐらいになるでしょう。名古屋は大都会になっていました。名古屋はオンブズマンの活動も盛んで日本一ではないかとこの後の講師の先生から聞きました。調べてみます。

再度、入札監視委員会の設置を求めます

以前の議会で「入札監視委員会」設置を求めた時の回答を思い出したので再掲載します。

入札監視委員会の設置を要望

「茅ヶ崎は入札を適正に行っているので必要ない」と議会で財務部長から答弁。
仮に適正であっても監視機能が必要なのが民主政治の常識と考えます。相模原市では、完全な第三者監視委員会を設置。全国市民オンブズマンの調査では、「入札監視委員会設置で落札率が下がり、税金の節約になる」ことがわかっています。

◎大八木浩一 理事・財務部長 財務部長、松島議員の質問にお答え申し上げます。
本市におきましては、厳正に公平性、透明性、公正性を確保し、競争性のある入札を行っております。したがいまして、万が一にでも一点の曇りでもあるような情報が入った場合は直ちに入札を中止し、その状況を把握し、それを調査しやっております。したがいまして、今現在他市で行っているような委員会を設ける必要性はないのではないかと考えておるところでございます。以上でございます。

平成26年12月 第4回 定例会-11月28日-02号

 

落札率99.92%

中海岸の複合施設の落札者決定が議案として出ています。

入札に参加したのは2グループ。

落札者はいつも同じ亊業者の茅ヶ崎市の大型公共工事の現状

★ 平成21年4月30日  茅ヶ崎市屋内温水プール建て替え(建築)工事→亀井工業
決定価格 4億6500万円(対予定価格 99.50%)

★ 平成25年10月23日茅ヶ崎市役所新庁舎建設工事→亀井工業
決定価格  65億7千万円(対予定価格 98.72%) 価格では大成建設(株)横浜支社が約3億円安かった

★平成26年4月24日(仮称)松浪地区地域集会施設建設(建築) →亀井工業
決定価格  3億2980万円(対予定価格 99.76%)

★平成26年4月10日(仮称)柳島スポーツ公園整備事業→亀井工業
決定価格(税込)  74億8758万4416円(対予定価格98.77%)

~ミズノが亀井工業(株)より約三億円安いのに負けた!!~

★(仮称)茅ヶ崎ゆかりの人物館工事→亀井工業
決定価格 2862万円 (対予定価格97.50%)

★(仮称)茅ヶ崎公園体験学習施設建設工事(中海岸の複合施設)⇒工藤・亀井特定建設工事共同企業体

決定価格(税込)9億2232万円(対予定価格99.92%)

平均落札率は99.03%

上記にあげた温水プール、市役所、松浪コミュニティーセンター、(仮称)柳島スポーツセンター、ゆかりの人物館、今回の議案の中海岸の複合施設のすべては同じ事業者が落札しており、平均落札率は99.03%となる。

落札率の公表

長崎県の28年度建築課建築工事一式24件の平均落札率は92.2%

京都府33機関の平成28年8月1日~平成28年11月30日の一般競争入札合計の平均は89.3%

全国市民オンブズマン連絡会議では、真の競争入札(一般競争入札)が行われると落札率が80%台以下になると考え、根拠も示している。

茅ヶ崎市民文化会館耐震補強及び改修(建築)工事⇒大成建設株式会社が30億5208万円で落札(対予定価格99.63%)

平成29年3月23日議事録より抜粋・・議会最終日に追加議案として委員会審査なく本会議で審議された。以下、松島の質問

入札に参加した事業者は2社だけということで、入札事業者が少ないと思います。今使っている新庁舎ですが、昨年1月から使っている現新庁舎については、今回落札者となった大成建設株式会社の横浜支社は総合評価方式による評価で落札者となれず、今回2位になった戸田建設株式会社は戸田建設・亀井工業特定建設工事共同企業体として落札者となったものです。今回、2社だけの入札の参加事業者ということなんですが、参加事業者が少なかったという原因についてはどのように担当課としては分析されているのか、お答えいただきたい。

入札参加者が少ない茅ヶ崎市

3月議会で出された上記の文化会館耐震補強工事は2社のみが参加。今回の中海岸複合施設も2つの共同企業体のみが参加した。入札参加者が少ない理由を3月議会で質問したが、「昨今の社会情勢や工事の特性によるもの」とのことだった。今回はどのように分析しているのか本日の総務常任委員会で―質問があったが明確な回答は無かった。

小児医療費助成が県下最低の茅ヶ崎市

茅ヶ崎市の財政状況は2700万円/年、継続的に払えない

2700万円というのは小児医療費の自己負担分500円/1回の茅ヶ崎市民全体の1年間の合計額。

茅ヶ崎市は現在は、小児医療費助成は県下で最低。今まで、「財政状況からこれ以上助成はできない。市町村によって助成が異なるのはおかしい、国として助成するように求めていく。」等と議会で答弁していたが、県内で最下位である事からか6月議会に小学校6年生までの助成をする議案を提出している。昨日は環境構成常任委員会で私の担当だった。

現在は小児医療費助成は小学校3年生まで

中学校3年生まで助成の対象としている市町村も多く、茅ヶ崎市の小学校3年生までというのは県内最低。

茅ヶ崎市では自己負担1回500円が必要

小学校3年生までは今までと同様に自己負担はないが、今回新たに対象となる小学校4年生から6年生までは自己負担が必要となり、自己負担額は1回500円。(それ以下の場合は実費のみ)

  • 1回500円なので、例えば皮膚科と耳鼻科に行くとすると、それぞれ500円で合計1000円。
  • 朝行って、夕方心配だから再度行くと2回となり1000円。
  • もう一回来てくださいと言われて例えば月曜日と水曜日に行くと2回なので1000円。
  • 診察代金自己負担として500円払えば薬代は無料だか、塗り薬の容器代などは自己負担。

政治の役割は所得の再分配でもある

子どもの貧困が社会問題となっている。500円は大きいと思う。政治の役割の一つとして富の再分配がある。公共施設を税金で建てても使用しない人にとっては無駄遣いとなるが、子どもの医療費助成はいま最もやらなくてはならない事だと思う。

昨日の答弁を聞いていて腹立たしくなった。

1回500円の自己負担をなくしたら1年間で2700万円歳出が増える。継続的な運営を考えると財政上500円の自己負担は必要とのことだった。

今年度もホノルルへは行くのだろうか?

  • 今年3月には服部市長は88歳の長寿お祝い金(市合計額450万円)を廃止してホノルルフェスティバルとホノルルで開催される長岡市花火大会のためホノルルへ既に行った。http://mikikomatsushima.org/?p=1521
  • この4月から保健所政令市移行(県の保健所を市がやりたいと申し出て市が運営することになった)による市の持ち出しは約3億4400万円/年。しかし、5年後からは県の補助がなくなるとさらに1億2千万円以上かかる
  • ホノルル市交流事業費として29年度は約980万円予算化している。

それでも一歩前進なので賛成した

小児医療費の助成年齢の拡大の議案には賛成したが、今後、他の税金の使い方を追求していきます。こんな状況でホノルルへ税金で行くのはいかがなものか。政治姿勢を問いたいと思う。ホノルルとはネット会議もできる。すでに小学生の交流はネットで行っている。わざわざ行く必要があるのか追求が必要です。

散骨クルーズ体験

ご縁があって、散骨クルーズ体験に参加させていただきました。

これは船の中です。火が使えないため献花です。

 

30人乗りでした。

お墓、散骨などについて時々、質問されることがあるので、機会があったので参加してきました。今回は体験クルーズで、骨に見立てたのは小麦粉でした。

富士山が見えてうねりもほとんどなく、天候に恵まれました。

江の島も見えます。

海にお花を献花しました。それぞれ思い思いでということでした。やはり、3.11を思い出しますね。ご冥福をお祈りしました。

  • 散骨は陸よりも6海里(約12キロ)以上離れた場所で行う。
  • 自然環境を破壊しないように配慮する。
  • 御遺骨を粉末化にする。

水溶性の紙袋に包んで散骨するそうです。

散骨した回りを1周回ってお祈りして終了でした。来月、散骨するという方とご一緒できました。海が好きだったので、海だったら世界中つながっているのでどこででも海へ行けばお参りできるとおっしゃっていたのが印象的でした。

(仮称)柳島スポーツ公園⇔茅ヶ崎駅の送迎バス

(仮称)柳島スポーツ公園の送迎バスは約束のはず

市議会定例会2日目。一般質問が続いています。その中で、藤村議員が「 (仮称)柳島スポーツ公園のアクセスについて」質問をした。(映像速報のページとリンクさせています。始まって1時間位から。数日たつとリンク先が変わりますが、市議会の映像配信⇒藤村議員で検索していただくと出るようになります。)聞いていて違和感を覚えた。行政側の答弁は、

「柳島スポーツ公園へのアクセスについては、交通事業者への臨時バスの働きかけをしている」

等と「交通事業者への働きかけ」という回答に始終し、事業者であるスマートウェルネスパークが送迎バスを走らせるという回答は全く聞かれなかった。

送迎バス実施は入札時に高い得点と評価を受けた

市のホームページで今も見ることができる。

(仮称)柳島スポーツ公園整備事業 落札者決定のページに審査講評がある。

これが審査講評の8ページ。

その他優れた提案

「亀井工業ホールディングスグループについては、茅ヶ
崎駅から本公園までの送迎バスの運行や、大会・イベ
ント時に地元企業と連携したパーク&ライドの実施な
どを高く評価した。」

これが決め手となって価格では株式会社 ミズノ グループよりも約3億円も高かったが、落札者として審査員が決定した。

以下は、以前入手した「提案審査における選定委員会の提案評価調書」

少し見にくいが、応募者記号5が今回落札した亀井グループで隣の応募者記号19がミズノグループ。一番下の「市有提案に関する事項」の②自由提案事業の点数の集計では、ミズノグループ7.5点に対し、亀井グループは15点満点となっいる。ここで7.5点の差がついた。

合計点数は

  1. 亀井グループ    151.25点
  2. ミズノグループ   143.75点   この差は7.5点。

これが亀井工業グループが入札時に提出し、高評価を受けた。以下、上記の提案書より。

1 送迎バスの運行

  • 施設・プログラム利用者を対象に茅ヶ崎駅~公園までの周遊コースで送迎バスの運行を行います。
  • これにより公共交通機関を使って訪れる広域からの利用者だけではなく、歩くには少し遠い市内の利用者の皆さんが、気軽に公園を訪れることができます。

2.大会・イベント時のパーク&ライドの実施

  • 駐車場の混雑をほ避けるためにTOTO株式会社茅ヶ崎工場に200台など他3社に合計570台の駐車場を提供してもらい、そこからパーク&ライドを実施するとしている。
  • 神奈川中央交通との事業提携もあり、開園後、市バスの延伸やパーク&ライド時の送迎などについて協力をお願いしていく予定です。
  • 豊田スタジアムのJリーグ開催時のパーク&ライド運営の実績を有するため、このノウハウを活用した運営計画を策定し、実行します。

交通不便地域の解消に期待

(仮称)柳島スポーツ公園周辺は公共交通では不便な地域であるが、公園ができれば、送迎バスが通ることにより不便が解消されると多くの人が期待したのでは無いだろうか。

昨日の行政側の答弁ではこのことについて全く触れられていなかった。

事業者が出している(仮称)柳島スポーツ公園の概要パンフレットである。

自由提案施設・事業としてレストラン、サイクルステーションなどが書かれているが最も評価が高かった茅ヶ崎駅からの送迎バスの運行、パーク&ライドの実施については全く触れられていない。

送迎バスの運行とパーク&ライドの実施を!

入札時に提案したものであり、落札者となる決め手となった自由提案である。確実な実行をすべきであり、市長は政治責任をはたして事業者に確実に実行させるべきであるので追求します。

急ピッチで工事化進んでいる(仮称)柳島スポーツ公園。メーンスタンドの屋根が見えてきました。

左が工事中の(仮称)柳島スポーツ公園。一番右は国道134号線。正面が「道の駅」予定地。

6月議会で報告があったが、国道と交わる浜見平へ続く道(写真では左上から斜めの道)の交通管理者(県警)との協議に時間がかかっている事と用地買収の同意が得られていない場所がある事で28年度予算の一部が今年度に持ち越されることとなった。

指定管理者制度の問題について/一般質問の内容から

 

指定管理者制度とは?

平成 15 年の地方自治法の改正により指定管理者制度が創設され、平成16年度から茅ヶ崎市でも導入して来た制度。

委託ではなく、公共施設の管理運営について運営するのにふさわしい事業者を市が選定し指定すること。委託の場合は、その事業は委託された亊業者だが、指定管理者制度では運営の主体はあくまでも市である。

指定管理者制度の問題点も見え始め、直営に戻す自治体も現れている

総務省では、『指定管理者制度の運用について』では、「指定管理者制度については、公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときに活用できる制度であり、個々の施設に対し、指定管理者制度を導入するかしないかを含め、幅広く地方公共団体の自主性に委ねる制度となっていること。」としている。

費用対効果・サービス水準の検証が必要

「導入前と導入後に大きな違いがなかった。この制度導入によるメリットがよくわからない。」等、指定管理者制度の問題点も見え始めて、指定管理者制度をやめて、直営に戻す自治体も見られるようになってきた。

指定の取り消しを行った市区町村の最も多い理由は、「費用対効果・サービス水準の検証の結果」となっている。

茅ヶ崎市においても各施設における指定管理者制度導入の是非について、総点検、総検証を行う時期に来ていると思う。

指定管理者による運営の公共施設は現在 約90施設

新しい公共の形成」「行政経営の展開」の2点を新しい市政の基軸と位置づけ、行政運営の転換を図ることとし、民間に任せた方が効果的にできることはできるだけ民間への方向性は変わらないと市長答弁だった。私は

施設の設置目的の明確化がまず第一

施設ごとに施設の目的を再度見直し明確にしつつ、果たして指定管理者制度がその施設にとってふさわしいか否かを検証することがいま必要であると思う。

設置目的によって運営主体は変わるべき

他市の例としては

  • 市民の文化芸術活動との連携に主眼を置いた施設として市民文化会館を位置づけている市は直営で運営
  • 観光振興戦略の一つとして市民文化会館を重視している自治体では企画力、集客能力がある株式会社を指定管理者として運営

つまり、同じ施設であっても施設に対する市民の期待は様々であり、自治体ごとに違ってきます。また、時と共に設置目的も変化するものでもあると思う。今後、施設ごとに茅ヶ崎市としての施設の設置目的を明確にし、指定管理者制度による運営が適切であるか否か検証すべき。

市長答弁のように方向性としてできるだけ民間へというのはいかがかと私は思う。

非公募で元々の外郭団体が指定管理者となっている茅ヶ崎市市民文化会館

茅ヶ崎市民文化会館の運営は指定管理者制度で運営しているが、茅ヶ崎市では非公募で指定管理者を公益財団法人 茅ヶ崎市文化・スポーツ振興財団を指定している。

指定管理者制度で運営するのであれば、今後の指定管理者は公募が望ましいと思う。

議会のチェック機能が発揮できない!!問題

直営であれば議会で事業内容や事業費について予算、決算などで細かく質問が出来き、賛否を表明することができるが、指定管理者制度を採用している施設については議会の権限があるのは4年に1回など、施設によって年数は異なるが、指定管理者を指定するときのみとなる。

また、主催事業は、指定管理者の主催事業となるため、事業費、事業内容などについて議会で細かく質問することができない。(議会で質問しても事業者がいないために細かいことは答えられないから質問は控えることが議会運営委員会で決定した。)しかし、使われるのは税金で或る。無駄遣いの温床になりうる。

モニタリングが重要

きちんと運営されているか監視し、観察し、記録し、評価することが重要であるが、茅ヶ崎市のモニタリングは、指定管理者自身によるセルフモニタリング、市によるモニタリングと4名の学識経験者の方によるモニタリングとなっている。

利用している市民の意見が評価として表れにくい

利用している市民の意見が評価として反映されやすいモニタリングを実施している横浜市などの先進市の事例では、利用者アンケートを年に1回実施する事に加え、各施設ごとに利用者会議を開催して市民の生の声を集めで対応する事等を指定管理者に義務付けている。これらは市民サービス向上に有効であると思う。茅ヶ崎市でもすぐに取り入れるべきである。すぐにできることであると思う。

施設の使い勝手の良し悪しを最も判断できるのは利用する市民である、市民意見かが反映されやすいシステムへ改善すべき

茅ヶ崎市では現在、モニタリングを毎年行っていますが、効果的なモニタリングとするためには、指定管理者期間中に2回のモニタリング、1回目は指定管理者期間の半ばの早い時期に実施する気づきのモニタリング。これは指定管理者に課題について気づいていただき今後のサービスの更なる向上に励んでいただくためのモニタリングだそうである。そして、2回目は評価のためのモニタリングで最終評価をして、指定管理者選定に評価結果を数字として加算、または減点していく方法である。このような方法を指定管理者に課することで、利用している市民の意見が評価として反映されやすいモニタリングのシステムへ改善できると考える。

指定管理者制度運用の適正化のためには、システムの改善が必要

茅ヶ崎市では、

  1. 指定管理者制度導入に関する基本的考え方
  2. 【基本協定書】
  3. 指定管理者制度を導入した施設のモニタリングに関する指針

この3つを元に指定管理者制度の運営をしている。この3つを改定をしなくてはならないと思う。

例えば、

  • (苦情等への対応)では、委託者(茅ヶ崎市)は、受託者(指定管理者)に対し、苦情等の処理に関し必要な助言をすることができる。・・・本来ならば指導助言しなくてはならない責務であるはずなのに可能であるという消極的な記述で或る。
  • 利用者等の意見及び要望を定期的に把握し、管理業務の質の確保及び向上に資するため、指定管理者及び市において、毎年度、アンケート調査を実施するとしているが、市民の意見の公表有無や反映状況が不明確。

この3つを例えば「市は、助言指導監督しなくてはならない。」、「アンケート結果及び反映状況をHPなどで公表しなくてはならない」など市民意見がきちんと公表され、反映されるように改定すべき。

各地で浮上してきた指定管理者制度による問題点

茅ヶ崎市では勤労市民会館の運営等、指定管理者制度の導入により使い勝手の良さなど効果をあげている施設もあるが、各地で指定管理者制度に対する問題点も浮上して、自治体によっては指定管理者制度をやめて市の直営に戻す自治体も表れてきました。もっとも話題になったのは図書館だろう。幸い、茅ヶ崎市では図書館は直営で運営している。

図書館を利用率や貸し出し冊数で評価していたため,指定管理者である事業者が懸賞キャンペーンを行って、利用率や買い出し冊数を増加させて評価点数をよくした事業者が話題となりました。本来の木滝であるはずの読書をすることではなく、懸賞キャンペーンに応募するために子供たちが殺到し問題となったようです。図書館の本来の機能はなんだろう、単なる貸本屋ではないはずだという議論まで及んだと聞いています。

文化施設や地域集会施設など地域の文化の中心となれる場所は、公民館と同じように直営が望ましいのでは・・検討が必要

採算性を重視するのではなく文化の中心として市が直営で継続性のある事業を行うことができる。指定管理者では、持続性のある事業は難しい。指定管理者制度でよいのか常に見直しが必要であると思う。

指定管理者制度を導入している施設についても、施設の機能を再度見直し、直営に戻すことも検討すべき。