茅ヶ崎ゴルフ場について

<県議会の傍聴へ行きました>

昨年12月15日に県議会で「茅ヶ崎ゴルフ場の利活用について」が審議されました。県の総務局 行財政改革・地方分権特別委員会(茅ヶ崎選出の日下けいこ県議が委員長、佐藤光県議は委員)の資料によると

県は27年11月26日~11月30日まで13法人と対話したと報告されています。

民間事業者との対話での主な意見(神奈川県議会定例会資料より)

  • 湘南の海に面した20ヘクタールの土地を利活用できることは、魅力的である。
  • 地元と十分に調整しながら開発を進めていく必要がある。
  • 用途地域の規制緩和が不明な中で事業を提案することは難しい。
  • 広域避難場所や公園を大規模に確保するのは難しい。
  • 事業の内容に応じて、土地の借受け又は購入を検討したい。

事業提案における留意事項(神奈川県議会定例会資料より)

次の留意次事項を踏まえ、利活用方針に沿った事業提案を求める。

  1. 広域避難場所として必要な機能を維持すること
  2. 延焼火災からの避難場所として公園等を整備すること
  3. 災害時の津波から一時避難できる施設等を整備すること
  4. 緑地等のみどりの空間を保全、活用すること
  5. 国道134号線へ接道する道路を確保すること
  6. 茅ヶ崎市公共下水道幹線の機能を確保すること
  7. 東京2020オリンピック競技大会やラグビーワールドカップ2019関連事業を検討すること
  8. 大規模住宅や大規模商業施設の整備を抑制すること

事業者の選定方法・・・・事業提案や事業遂行能力等を総合的に評価する公募プロポーザル方式により事業者を募集し、事業者選定評価委員会の審議を経て、最も評価の高い事業者を優先交渉権者として選定する。

検討経過及び今後の予定

  • 平成27年11月  利活用基本方針の策定・公表、事業者対話の実施
  •       12月  茅ヶ崎市等と協議
  • 平成28年1月以降  公募プロポーザル方式による事業者の募集開始
  • 平成28年以降    事業提案及び事業遂行能力等の審査、事業者の決定
  • 平成29年以降    定期借地権の締結又は所有権移転、事業着手
  • 平成32年まで    一部まちびらき

敷地の概況

  • 当該地周辺の住宅地は、クラスター(延焼運命共同体)地域
  • 北側に隣接する浜須賀小学校と合わせて、約8万8千人が収容可能な広域避難場所に指定されている
  • 「茅ヶ崎市みどりの基本計画」において湘南海岸保全配慮地域に指定している
  • 飛砂防備保安林に隣接しており、茅ヶ崎市公共下水道幹線が埋設されている

交通ネットワーク

  • さがみ縦貫道路の全線開通、国道134号線の4車線化や平成32年に予定されている横浜湘南道路及び高速横浜環状南線の開通により広域交通ネットワークが形成される。
  • さがみ縦貫道路の「茅ヶ崎海岸インターチェンジ」からの距離は4.5キロ。
  • JR茅ヶ崎駅からの距離は、約2.5キロ。

跡地活用の方向性・・・・テーマ「新たなまちづくりによる湘南地域の活性化の実現」

地域活性化

  • 茅ヶ崎市とホノルル市・郡の姉妹都市協定締結
  • 東京2020オリンピック競技大会の開催(江の島でセーリング競技開催)
  • かながわシープロジェクトの推進
  • さがみ縦貫道路の全線開通、国道134号線(藤沢市~大磯町間)4車線化の完了による交流人口の増加
  • さがみロボット産業特区の指定

事業の実施方法

民間事業者からの提案を受けて、県、市及び茅ヶ崎協同(株)と事業者で用途地域の変更を検討する

・・・以上、ここまで資料からの抜粋です。

★赤字部分については茅ヶ崎市の担当課に資料請求しました。また資料が出次第、blogにアップします。茅ヶ崎市が持っているのは3本の市道だけです。県有地が6割。茅ヶ崎市の一番の出番は用途地域の変更に関わる時です。

今は第一種低層住居専用地域ですので、高さが10メートル以下のものしか建てられません。また、建てられるものの種類にも大きな制限があります。良好な住環境を守るために制限されているからです。

<第一種住居専用地域で建てられないもの>※大まかに抜粋しました。

  • 店舗、 事務所等(しかし、小規模なものについては細かな規定があるがそれを守れば建てられる)
  • ホテル・旅館
  • 遊戯施設・風俗施設
  • 展示場等
  • 運動施設
  • 大学、高等専門学校、専修学校
  • 病院(診療所を除く)
  • 自動車教習所
  • 工場・倉庫等

<第一種住居専用地域で建てられるもの>※大まかに抜粋しました。

  • 住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿
  • 幼稚園、小学校、中学校、高等学校 –
  • 図書館等
  • 神社、寺院、教会等
  • 公衆浴場(風俗営業を除く)
  • 診療所
  • 保育所等
  • 老人ホーム、身体障害者福祉ホーム等

用途地域を変えることは大変、大きなことです!!

今の用途地域のままでは大型店などは建てられないのです。用途地域によって住環境も大きく影響されます。常に情報をキャッチできるようにして今後も緑を守るために皆様とともに頑張りたいと思います。

参考・・以前の用途地域の変更資料 (2014年に第一種低層住居専用地域及び第二種 低層住居専用地域に建築物の敷地面積の最低限度を指定した時のもの) 用途地域の変更はこれと同じ手続きで進むと思います。

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昨日、寒川町を通りかかったら芝生の丘の公園でたくさんの子どもたち、大人も凧揚げなどをして緑の丘を駆け回っていました。

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子どもたちが走り回れる緑の丘はいいなあ~と思いつつ、車を止めて撮影しました。手前にはベンチが設置されていました。

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これは、昨年末に車から撮影したものです。たくさんの人が集まってゴルフらしきものをしていました。パターゴルフとか、ターゲットゴルフとかグランドゴルフとか色々あるようですがよくわかりませんが、ゴルフに似たスポーツを多くの人が楽しんでいるのがわかりました。手前に駐車場があり、多くの車がびっしり駐車されていました。

~緑を残すために~

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昨年茅ヶ崎ゴルフ場クラブハウス2階で市民活動団体 広域避難場所を守る会主催でシンポジウムが行われました。私も自宅にポスティングされたチラシを見て知り、参加しました。

茅ヶ崎ゴルフ場の今の問題

とても参考になったのは、リオオリンピック ゴルフ場コース監修者 ベンジャミン・ウォレンさんの提案です。ゴルフはオリンピック種目で、今年行われるリオデジャネイロ オリンピックのゴルフコースを作った方だそうです。

「コミュニティー発展のためのゴルフ場設計と運営」というテーマで流ちょうな日本語でプレゼンをされました。~私の走り書きメモより以下は、ベンジャミンさんからお聞きしたこと~

いまの茅ヶ崎ゴルフ場には3つの問題がある

❶自然

自然はたくさんあるが、景観が良くない。ゴルフ場との敷地の境にはネットや鉄塔があり景観が良くない。

※世界的に評価が高いゴルフ場の動画を見ました。そのゴルフ場は普段はゴルフ場だが、年間52日間はゴルフ場は休日で、休みの時には市民が使える国立公園になるそうです。そのゴルフ場、茅ヶ崎と同じように周りにびっしり住宅が張り付いていますが境界がとてもきれい。ゴルフ場に隣接している住宅は宅地価格が高いということが納得できます。茅ヶ崎ゴルフ場はラチエン通りに面していますが、ラチエン通り沿いも広大なゴルフ場が中にあることはわからず、多様性植物や昆虫は多いと思いますが、確かに美しい景観だとは言えない状況ですね。

❷社会性

昨年、2014年茅ヶ崎ゴルフ場の利用者は約1万6千人。しかし、茅ヶ崎市の人口は約23万6千人だったので約22万人は茅ヶ崎ゴルフ場を使えなかった。県有地なのに自由に入れないことは社会性に問題がある。

確かにそうですね。民有地であれば納得できますが、県有地が6割で県民が入れないというのは社会性に問題があると言えます。公園にしてほしい!!という市民のみなさんのお声はたくさんいただいています。

❸資金

今の茅ヶ崎ゴルフ場はビジネスモデルになっていない。

借地代金の事は伝え聞いています。ゴルフ場コース監修者の専門家のご意見には耳を傾けざるを得ません。この規模のゴルフ場であればこんなに大きなクラブハウスは必要ありませんともおっしゃっていました。

茅ヶ崎市はユニークカルチャー、茅ヶ崎らしいゴルフカルチャーも作ろう!!           ベンジャミン・ウォレンさんからのメッセージ

ゴルフが経済に及ぼす効果についてデータがこのプレゼンテーションの初めに示されました。やり方によっては、ゴルフ場がある事で地域経済に及ぼす波及効果が大きい事を知りました。ゴルフ場は地域経済活性化の要素を多く持っている事業でもあるのです。

❶❷❸を解決するためのベンジャミンさんの案

  • ゴルフ場の中にいつでもだれもが散歩できる小道を作りましょう。安全に誰でも散歩ができる道です。
  • 道の途中にはベンチがあったり、カフェや銭湯があり、誰もが緑を楽しめるようにする。
  • 境界の景観を良くする。ネットなどはなくす。・・・・そのためにはゴルフ場は今の9ホールコースではなく6ホールコースにする。
  • 本格ゴルフコースの6ホールコース以外にパッティングコースやキッズレクコース等をつくり、だれもが手軽にゴルフを楽しめるゴルフ場にする。

この案はゴルフ場をつくる専門家のチームがいれば必ず実現できます。茅ヶ崎はサーファー文化が根付いているユニークなまち。茅ヶ崎らしいゴルフ文化もみんなで作っていきましょう。・・・ベンジャミンさん、プレゼンの最後のメッセージ・・・

私は、茅ヶ崎ゴルフ場をめぐって多くの方々に出会えました。

ゴルフ&サーフカントリークラブ構想

茅ヶ崎ゴルフ場に車を駐車して、サーフィンをした後には茅ヶ崎ゴルフ場のシャワールームでシャワーを浴び、クラブハウスで食事をして、この後はゴルフを楽しむことができるゴルフ場にしたら良いのではというユニークなご意見もいただきました。

ホノルル市・郡との姉妹都市締結とゴルフ

12月にホノルル市議会のマーチン議長夫妻が茅ヶ崎へお越しになりました。私は交流検討会のメンバーですのでランチミーティングに参加しました。私は「茅ヶ崎からホノルルへ行く目的ではゴルフという方も多いこと、茅ヶ崎ゴルフ場があり松が美しいことを話しました。」マーチン議長からは「茅ヶ崎のと姉妹都市ではフラダンスやサーフィン以外にも交流の場を広げていきたい。お互いの市民の幸福のために力を尽くしたい。」等のお話しがありました。

ホノルル市民だとホノルルのゴルフコースを低料金で回ることができることを聞いています。せっかく姉妹都市になったのですから、茅ヶ崎市民がホノルルへ行ったらホノルル市民と同じ料金で回ることができる、ホノルルの方がいらしたら、茅ヶ崎ゴルフ場で料金のメリットがあるようなことも今後考えられると思います。

今後の動向に注目!!

現在の茅ヶ崎ゴルフ場の情報などについて書きましたが、今後は県がどのようの提案の事業者を選ぶか、事業内容は何か?まだこれからです。

しかし、県が茅ヶ崎ゴルフ場の利活用の基本方針や今後の予定などを出してきている以上、今までと同じ茅ヶ崎ゴルフ場のままでいることは難しいことは明らかです。

今の茅ヶ崎ゴルフ場の駐車場やクラブハウス等のある場所、芝生でない場所だけでも広大な場所があります。アスファルト部分だけの開発でも事業は十分ではないかと思います。

ゴルフ場の今後への思いは様々

  • 茅ヶ崎ゴルフ場は今の9ホールを絶対に維持すべし。9ホール維持できなければゴルフ場の意味がない。
  • ゴルフ場ではなく、少しでも良いから誰でも入ることができ子どもたちが遊べる公園にしてほしい。
  • 全部を公園にしてほしい。

ご意見は様々あります。どう歩み寄っていくのか、実現の可能性は?難しい問題です。利害関係がない専門家のご意見は大切だと思い、今回、ベンジャミンさんのご意見を載せました。貴重なご意見だと思いました。このプレゼンテーションを行うためにベンジャミンさんはゴルフ場を全部見ましたとおっしゃっていました。ありがたいと思います。感謝です。

子どもたちのため、市民のためにはどのようになるのが一番良いのか、みんなで考え動向を見守りつつ、いざという時には行動できるようにと思っています。

ご意見を書きこんでいただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。

 

 

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