エコサイトツアー「食とエネルギーの地産地消」

ちがさき自然エネルギーネットワークと茅ヶ崎市環境政策課温暖化対策担当によるエコサイトツアーに参加しました。申し込みはしたものの抽選にもれてがっかりしていたら、キャンセルが出たとのことで幸運にも参加できましたので、報告します。

シルバーウィークの最終日、9/19敬老の日に行ってきました。

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相模湾を見下ろすミカン畑です。耕作放棄地をボランティアの方々と共に管理しているそうです。ここまで登るのが大変でした。みかんはこんな急な山で作っている事を初めて知りました。作業はどんなにか大変だろうと思いました。

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晴れた日には正面に富士山も見えるそうです。

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ミカン畑の横にある小屋です。この木箱にミカンを摘み取り、しばらく寝かせて追熟してから出荷するそうです。

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小屋の入り口にあった機器。この小屋のエネルギーはすべてソーラーで賄われています。今後は小屋内の空調、湿度管理も含めてソーラーでできるように大学と研究中だそうです。

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ミカンの木の間から撮ったので非常にわかりにくいのですが、小さく上部にあるのがソーラーパネルです。小さいです。小ささにびっくりしました。

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ここで採れたミカンはジュースにして販売しているそうです。可能な限り農薬を使用せず、除草剤は一切使っていない栽培で、味は美味しいが見た目が悪いこともあってジュースにしているそうです。びっくりするくらいおいしいジュースです。かなごてファーム

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小水力発電です。開成町です。

  • 土地がほとんど平坦
  • 水路網が発達している
  • 酒匂川から引いた用水路が張り巡らされている

ことから小水力発電に向いているとのことで、らせん型の軸に直結した発電機です。

これ1台で一般家庭の3軒分ぐらいとのことです。平成26年から試運転を始め、平成27年7月から28年6月まで1年間の発電量は9万3000キロワット。金額にすると約30万円ぐらいだそうです。発電は水量によって変わり、用水路に水がないときには全く発電しないそうです。この1年間も3か月間は全く発電しなかったそうです。設置費用3600万円。資金回収はできないけれど子どもたちの教育のためにやっているとのことです。

「水路で発電」を低コストに、3人で設置できるマイクロ水車 (2/4) はネットで話題になっています。規模によって異なるが、人件費などを含め5~10万円程度で設置できるそうなので、どんどん技術開発は進むでしょう。

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とてもしっかりしたものです。

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このタイプは高低差が必要なので、高低差を付けるために水量計算をして用水路の底上げをして落差を出したとのことです。

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堰き止めて高低差を出しています。

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お昼はお弁当でした。お昼は瀬戸屋敷でいただきました。出迎えてくれた人形たち。

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敷地1800坪。イベントの時には入館料があるが普段は無料。4年間4億円かけて改修保存した建築物です。おすすめ穴場スポットです

 

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鈴廣本社にて 代表取締役副社長 鈴木 悌介さんからのお話し

実は私は、お話しをお聞きするのは2回目。昨年、小田原で開催された再生エネルギーの全国大会でお話しを伺い感動しました。さすが、二宮尊徳の歴史ある地だと思いました。以下、つたないメモより。

2012年3月よりエネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議の代表理事をされているそうです。現在370社ほどが加入しているそうです。

鈴廣はかまぼこメーカーとして有名です。創業は坂本龍馬の時代で今年で151年目だそうです。

人間の体は60兆個の細胞が3か月ぐらいで入れ替わる・・・どこかで・・・・

(人工関節のスーパードクター 巽一郎先生 からも同じことをお聞きしました。)

食は人を良くする仕事

「食」の漢字を分解すると人を良くするとなる。食の仕事は重大。やりがいがある。

食を通して

  • 健康になってもらう
  • 楽しんでもらう

幸せになってもらう

人と自分の境目はない。すべてつながっている

人と゜自分の境目ばどこだろうと考えた…たぶんないだろう。境目は意識だけで、すべてはつながっている。自分だけ、自分の家族だけの幸せではだめだ。地域のみんなの幸せを・・・。

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現在、日本全国に市民電力発電をやっているところは800から1000か所ぐらいあるだろう。

  1. ほうとくエネルギー・・地域のお金を循環させる。産廃の埋め立て地の後にメガソーラー
  2. 湘南電力…地元でつくった電力を買い取って売る仕事。地元サッカーチームのベルマーレとも提携して昨年はベルマーレに約150万円寄付し、その代わりに地元で子どもサッカー教室などを開催してもらっている。
  3. 小田原箱根エネルギーコンソーシアム・・・※プロパンガスから都市ガスを作る事は今は機械でできる。

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今お話しを伺っているのは鈴廣かまぼこの本社ビル ZEB です。住宅・ビル革新的省エネルギー技術導入促進事業としてネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業として経済産業省から補助金もいただいたとのことです。今はまだ、ここで取り入れたシステムは価格が高いけれど、みんなで使うことによってブレイクして価格は下がるはず。

原発が止まらない理由

原発や原発のごみは今は資産として計上している。原発をやめると言ったとたん、これらの資産はゼロになる。そうなると債務超過してバランスシートが崩れる。そんなことは出資している企業はできないだろう。株主の利益を守るのが社長の務めだから。

原発を止める方法

  • 自分の会社や地域で省エネ、再生エネルギーを作る事を小さくてもしっかりやろう。
  • 省エネ・再生エネルギーの取り組みが広がる事が日本を変えることになる。

鈴廣本社ビルの特徴

  1. 井戸水が豊富にあることから井戸水のエネルギーを最大限に使った空調システム
  2. 太陽光パネル
  3. 光ダクト(ハイサイドライト)を採用しLEDは自動調光システム
  4. 外調機を付けて湿度コントロールをした。

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上の写真が光ダクト。太陽光を鏡反射で室内まで明るさを利用している。

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室内に井戸水を利用した夏は涼しく冬は暖かい空気。個人個人の机の脚元にあり、風量を各自調節できる。上の写真は床です。床下からの吹き出し口の中身をばらして出してくださっている様子です。

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仕事をしている社員の方々と天井。室内には神奈川県産のヒノキがふんだんに使われている。節があるなかなか売れないものを積極的に使用したと聞きました。

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社員食堂です。

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やはり小田原産ヒノキがふんだんに使われていました。

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社員食堂のカウンターと奥は調理場。食を大切にし社員を大切にしている経営者の考え方が伝わってきます。

大変有意義な一日でした。連休のご多忙な中、お話しくださったり、ご案内くださった方々、企画してくださった方々に感謝いたします。ありがとうございました。聞いた者の務め、この事を皆様に知らせて少しでも実践していかなくてはと思いました。

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