12月議会に議案第121号 平成29年茅ヶ崎市一般会計補正予算第9号が提出されました。この議案は限度額を6億5700万円と定め、現在、市立病院横にある休日急患センターをジャスコ北側の市有地に整備するものです。
建物を建てる計画なのになぜ、医師会と随意契約するのか?
今回の建築手法は今までとは大きく異なります。従来であれば、市有地に市が建築して、医師会、歯科医師会が専有面積等によって按分した金額を負担して支払う方法をとってきたと思います。しかし、今回は、医師会が茅ヶ崎市の土地に建物を建てて、建てた後に市が専用面積比率などにより計算した金額を支払うこととなっています。
地方自治法施行令第167条の2第1項第1号から第9号には随意契約できる場合の定義があります。
休日急患センターを運営する業務についてはその法令第2号 性質又は目的が競争入札に適しないものをするときにあたると考えます。しかし、今回は運営ではなく、地域医療センター再整備事業であり、建物を建てるハード整備事業であり、今回、医師会と随意契約をすることについては「随意契約できる場合の定義」のどれにあたるのか納得できません。
環境厚生常任委員会の質疑中に「坪単価45万円で、市が整備するよりも安い価格でできる。」ことがあげられましたが、地方自治法施行令第167条の2第1項第7号 時価に比して著しく有利な価格で契約することができる見込みのある時に当てはまるという見解は難しいと考えます。
休日急患センターは緊急対応できる病院とともにあるべき
休日急患センターを第2次救急を使命とする市立病院から移すことには反対です。
約20年前、娘を風邪だと思い休日急患センターを受診したところ、急性虫垂炎だとわかりすぐ隣の市立病院へストレッチャーで移動し緊急手術をして命を取り留めました。あと少しでも遅れたら命が危なかったと医師に言われました。まれなケースですが、このようなことが二度とないとは言い切れません。休日急患センターは市立病院内か隣接地にあるべきです。(移転すると市立病院まで約2キロ、車で約7分となる)採算性が低く年々受ける人が少なくなっている人間ドックをやめれば人間ドッグの場所、人員を本来の市立病院の使命である第2次救急医療に回すことが出来、新たな場所を確保する必要もなくなることは再三にわたり議会等で発言してきています。
乳幼児健診などを行う予定で計画されたが、建物ができても母子保健事業は行わない
地域医療センター再整備計画を立てた当初は検診事業を新しくできる地域医療センターで行う予定でしたが、保健所政令市となったため今回新設されても検診事業は、現在の保健所で行います。
※保健所政令市となってから乳幼児健診などは保健所で行われています。しかし、駐車場もなく老朽化している保健所は市庁舎からも離れているので雨の日などは特に乳幼児を連れて行くのは大変であり、苦情が多い状況です。ジャスコ隣にできる地域医療センターで乳幼児健診などが実施されると利便性が向上しますが、新築されてもそこでは行わない予定です。
計画当時と業務内容の範囲が変化しているにもかかわらず計画の見直しが無いままの建設には問題がある
乳幼児検診などの母子保健業務を市立病院向かいの休日急患センターの2階やもとの市役所の1階など狭い場所で今まで実施してきました。新しく地域医療センターができれば便利になると説明してきました。しかし、保健所政令市となったことで計画が変わったのに地域医療センター再整備計画は見直しを行わないままの建設となります。市民への説明と計画の見直しが必要であると思います。
以上の理由から
この議案には反対しました。反対したのは松島1人だけで、賛成多数で可決されました。